ナイトトレインはシンガポールへ



チャイナタウン。

昨晩と違う店でゴハンを食べていた。

店の前にストリートミュージシャンというか流しのオヤヂがやってきて演奏を始めた。
「レイラ」や「ホテル・カリフォルニア」など外国人観光客受けしそうな曲ばかり。
なんて下手なんだ。
昨晩の若いのも下手だったし。

コード進行でかき鳴らせば良いてもんじゃ無いでしょ。
それでも欧米系の客は喜んでチップを渡している。

そんなにぎわいの中、ビールを飲んで何気なく店内にあるカレンダーを見て、自分自身とんでもない勘違いをしていることに気がついた。
今晩の夜行列車で明日の朝シンガポール到着。
1泊して明後日日本に飛ぶ・・・と信じ込んでいた。
が、今日の日付とフライト日付・・・うん?
「フライト明日の夜やん!」
日本到着日をシンガポール発の日と間違えていた。
「そうか、明日で旅も終わりなのか・・・」
明後日勘違いしたままチャンギ空港に行って狼狽える事態は避けられたが、急に旅の終わりを突きつけられた気がして戸惑ってしまった。

雨が降り出してきた。
テーブルの上にパラソルが広げられ空が遮られ、そこに雨が強く当たり周辺から聞こえていたいろんな音が雨音だけになった。
今回の旅で初めての雨らしい雨。
そろそろ時間だ。

シンガポール行き夜行列車は定刻通り22時にKLセントラル駅を発車。

揺れる上段の寝台から外を見ていた。

雨はあがったようである。

明け方ジョホールバルに到着。
出国審査と入国審査。

そしてジョホール水道を越えてシンガポールへ。

ほぼ定刻にシンガポール到着。

マレー半島2,000km縦断・・・ゴール!



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