イポーの駅ホテル



今回の旅でバンコクからバターワースまでは列車一本で行くと決めていたが、その先をどうするのかは決めていなかった。
さてペナンの次は・・・前回は列車で一気にKLまで行ったが、同じルートも芸がないのでどこか寄り道をすることにした。


東海岸も考えたが日程が辛いので、素直に南下することにしてバターワース行きの列車の中でガイドブックを繰っていた。

KLまで一気にいってしまいマラッカなどによってシンガポールに向かうか、KLまでのどこかに寄るかである。

マラッカやバト・バハは2年前に行っているし、今まで行ったことの無い街がいいなぁ、とKLまでのルートを調べていたらイポーという街があった。

マレーシア第3の規模の街。

それより惹かれたのがイポー駅の上にホテルがあるということ、それもコロニアルスタイルのホテル。
寄れるのは日程からしても、1泊が限度だから中間地点だと無理なく行くことが可能である。

バターワース駅に着いてフェリーに乗るまでの間にイポーまでのチケットを買った。
そこで初めて知ったのだが、20時59分バタワース発、2時9分イポー着の列車1本しかない。
「えっ、他の列車はないの」と思わず聞き返した。
「日曜日なら15時発が一本あるわよ。」
あかん、ペナン出発は土曜の予定だから、しかたがない20時59分発の2等席を発券してもらった。
20M$ほどだったから700円もしない。

前回は早朝にバターワース出発して昼過ぎにKLに着く列車があったのだが。
にしてもたった1本とは。

コムタでヘビ寺行きのバス停を探しているとき旅行代理店が何軒か並んでいる場所に出た、何気なく見ていると長距離バスのサービスの案内が出ていた。
その行き先の一つにイポーがあった。

結構な便数があり3時間ほどで着くようである。
列車のチケット買っていたが、捨てておしい値段ではないし、夕方到着と午前2時到着ではえらい違いである。

午前2時に到着して仮眠のように泊まって、翌日KLに行くのはしんどいし。
ということで13時にペナン発、16時にイポー着のバスの予約を入れた。

ヘビ寺の近くの遠距離バスターミナルからイポー行きのバスは定刻通り発車した。
横3列でシートも広く乗り心地は抜群。

マレー半島の長距離移動の主役はバスである。
ペナンからイポーまでも数社が乗り入れているので値段やサービスで競争となっている。

ほぼ定刻にイポーに到着。
ガイドブックに載っている駅の建物が見えてきた。
そこを行きすぎたバス停でバスは停まった。
昔の長距離バスターミナルのようである。
何も終点まで行く必要がないので、慌てて降りた。

5分程歩いてもどってイポー駅に着いた。
たしかに駅舎の上はホテルになっている。
ホテルの名前は「マジェスティック・ホテル」・・・おお、サイゴンのマジェスティックと同じ名前だよ。

3階まであがるとホテルのフロントがあり部屋を確保。
一直線の廊下の並びに部屋がある。
良い雰囲気である。
部屋に入ると老朽化が目立つが、1泊2,500円程だ文句はない。













部屋に荷物を置いて新市街へ。
約1kmの距離。
でもなんか変だ。













店という店が軒並み閉まっている。
土曜日の夕方とはいえ、まったくといっていいほど人気(ひとけ)がない。
「ここがマレーシア第3の街??」







メイン通りまで出るとファストフード店などポツポツ営業している。
そろそろ晩ゴハンと店を探してるが、まっとうな店がない。













とりあえず大きなホテルの近くに行けば店があるだろうし両替もしたかったのでエクセルシオール・ホテルを目指した。
予想どおりエクセルシオール・ホテルの周辺にはフードコートもあり、ホテルでは両替もできた。


























フードコートではギネスの大瓶があった。
こんなの初めてみた。
サテーや肉骨茶などノンビリと美味い晩ゴハン食べてホテルに戻った。

駅舎の一階にBARがある。
入ると古色蒼然、多くの人が酒を飲んでいる。
ビールは飲み飽きたのでジントニックを注文。
一口飲んで後悔した。

「???なんだ、この甘ったるい味は?」
どうやらトニックウォーターではなく甘いサイダーを使っているみたいだ。
まぁ怒っても仕方がない・・・

マスターはビリヤードしながら「おまえもやるか?」と声をかけてくる。
客たちと賑やかに飲んで部屋に戻った。









この後、とんでもない夜になるとは予想だにしなかった。



洞窟寺院めぐり へ

表紙へ

海外旅行目次へ