砂漠に吹く風


7時前、ホテルの玄関の鍵を開けて外に出た。
寒い、そして風が強い。
Tシャツ1枚、ダマスカスに着替えを置いてきたことを後悔。

遺跡に続く道のナツメヤシが傾いている理由がわかった。







毎朝、このような風にさらされていると防風林のようになるな。

朝日の斜光線を浴びた遺跡は昨日とは雰囲気がちがう。






















































涼しいので写真を撮る意欲もわいてくる。
昨日遺跡を見下ろした山頂の城も良く見えている。





























































ローマ劇場で撮影している時、上空をシリア軍の戦闘機が3機編隊で飛行していった。

「エリア88」(新谷かおる著・小学館)というマンガがある。
これも20年前ぐらいの連載だったが、風間真という一人の日本人パイロットが中東のアスランという国で戦闘機のパイロットの傭兵として戦うというストーリーである。
エリア88というのは、その航空基地の名称である。(このマンガは好きで全巻揃って持っている。)
そのアスランという架空の国は、地名や国の位置関係でいうとレバノンであると推測されるが、戦いの舞台になった砂漠はこういうところだったのだなぁ、と地平線を見ていた。

今もこの地で戦争が絶えない。
砂漠に吹く風は戦争という悪魔を吹き払うことができないのだろうか。












ボチボチ観光客の一団がやってきたので私はそろそろ引き上げよう。





































10時にアリがドライブインまで送ってくれた。
「Mr.ogawa、私のガイドは良かったか?」
「うん、良かったよ。」
「またパルミラに来ることがあれば呼んでほしい。日本人にも紹介しておいてよ。」
「わかったよ。ありがとう。」



















さてダマスカスに戻ろう。



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