アルハンブラの思い出
7時30分、空が明るくなってきた。
南欧の夜明けは遅い。
アルハンブラ宮殿に向かって坂道を登りはじめた。
700mの標高というのもあるが、とても寒い。
おそらく20度より下であろう。
登ること20分、入り口に到着。
思わず「エッ!」という声が出てしまった。
8時売り出し開始なのだが、当日券売り場は200m以上の列ができている。
奥に進むと、予約済みのチケット販売窓口があり、ここも数十人並んでいる。
一番奥にクレジット・カードで購入済の発券機のあるブース、ここも数十人並んでいる。
私はクレジットカードのブースに並んだ、英語かスペイン語の選択をして、購入に使ったクレジットカードを挿入すればチケットが発券される。
係員がうまく人を捌いていくので10分ほどで買うことができた。
事前に買っておいて良かった。
アルハンブラ宮殿。
ナスル朝初代王アル・アフマール(在位1232〜1273年)が着工し7代王ユースフ1世(在位1332〜54)になってやっと完成をみた宮殿である。
そして1492年、時の王ボアブディルはレコンキスタによりカトリック女王イザベルに宮殿を明け渡して北アフリカへ逃れた。
18世紀に王位継承紛争やナポレオン戦争などで荒れ果ててしまったが、19世紀のアメリカ人作家のワシントン・アービィングの「アルハンブラ物語」によって世界の注目することとなり、現在、スペインを代表する観光地となっている。
入場ゲートから入ると整備された庭園がつづいている。
敷地内にはホテルもありその横を歩き、美しく手入れされた庭の回廊を歩き、カルロス5世宮殿へ。
この先はナスル朝宮殿入り口だが、ここで入場制限がかかりこの先はチケットに印刷された時間でないと入れない。
9時、ナスル朝宮殿へ。
ここからが、俗に言うアルハンブラ宮殿のメインである。
まずメスアールの間と中庭
イスラム様式の美に感嘆しつつ大使の間からアラヤネスの中庭へ
そしてライオンの中庭へ
あれ、庭の中にあるはずのライオンの噴水がない。
修理中で2009年末までかかるとのこと、残念。
でも美しい庭だ。
次は二姉妹の間へ
そしてリンダハラのバルコニーへ
そしてバルタル庭園から貴婦人の塔へ
ライオンの庭園や水をたたえた庭、乾いた大地に水であふれた宮殿をたてたイスラム教徒の美が後世に残されることになった。
頭の中には「アルハンブラの思い出」の旋律がずっと流れている。
この旋律は作者が、アルハンブラの噴水を見て、そのイメージで作曲したと言われている。
壁といい天井といい装飾が見事であるが、ライオンの庭は24mmでは収まらない。
20mmぐらいのワイドレンズが欲しい。
そして市内を見下ろすアルカサバ
宮殿と美しい庭を堪能させていただきました。
装飾の美しさと水と緑の調和。
日本にいるとピンとこないが、この乾燥した大地では、どれだけ贅を尽くした造りであるかはよくわかる。
遺跡にはさほど関心をもたない私だが、来て良かったとちょっと感動してしまった。
広場まで戻りランチにしましょう。
結局、朝ゴハン食べそびれたので腹へった。
オリーブとヒマワリ へ
表紙へ
海外旅行目次へ |