バチカン美術館


9時過ぎ、バチカン美術館に向かう。
すでに当日券の入場待ちの長蛇の列の横を進み入り口へ。
指定時間より早かったがそのまま入場できた。

























入り口から近い部屋は自撮りや撮影している人たちでごったがえし身動きが取れない。
膨大なコレクションを一つひとつ見ていたらいつまでたってもシスティーナ礼拝堂にたどり着けない。
それにこの旅では多くの美術品を見たので飽きてきたのも事実である。
ここでの目的はラファエロの間とシスティーナ礼拝堂の2か所である。
まずはラファエロの間を目指す。



















先に進むと人も少なくなり歩きやすくなってきた。
通路の左右だけでなく天井の装飾も美しい。
どの部屋も美術品と装飾で華やかである。

























そしてラファエロの間に到着。
人はいるがそれほど混雑していない。
メインは「アテネの学堂」。
この作品はラファエロに最高傑作と呼ばれている。この絵に描かれている人たちは古代ギリシャの哲学者であるとともに、ラファエロの同時代の人達をモデルにしている。
中央のオレンジの衣装をつけているのはプラトンでモデルはレオナルド・ダ・ビンチであり、隣はアリストテレスでモデルは不明。下で左ひじをついているのはヘラクレイトスでモデルはミケランジェロ、
一番右に隠れるように描かれているのはアペレスでモデルはラファエロ本人である。
書かれているすべての哲学者が判明しているわけではなく、誰であるかは学説は分かれている。それと当時の誰をモデルにしたのかもすべて判明していない。
これは、ラファエロが哲学者の誰を描き、そしてそのモデルを誰にしたという記録が紛失されているためである。
今ほど「肖像権」はうるさくないにしろ、バチカンを飾る絵画であるので、モデルをお願いした人たちの許可を取っていたであろうと言われている。









こちらを向いているのがラファエロ本人







ヘラクレイトスのミケランジェロ







赤い衣装がプラトン、モデルはダ・ビンチ

そしてシスティーナ礼拝堂へ、ここは完全撮影禁止のため、礼拝堂内の絵画の写真を撮り絵ハガキを購入した。
礼拝堂内では常に「撮影禁止」「止まらないで」とのアナウンスがされている。
正面の壁画は「最後の審判」、両壁には聖書の物語、天井も同様であり、そこには「天地創造」「アダムとイブ」など誰しもが一度は目にしたことのあるものである。
この一連の大作はミケランジェロの作品である。
妻と私は壁側に休憩の椅子に空きを見つけて座り、けっこう長い時間眺めていた。
妻は「凄い!」と言って絵を一つひとつ追っていた。
礼拝堂を出て妻は「ここまで来たかいがあった。」としみじみと言っていた。









システィーナ礼拝堂はこの絵のとおりである
















































もう一度、大聖堂に行くと広場を半周するほどの長蛇の列、流石にあきらめた。朝一で行っておいて良かった。



































































帰りもテルミニ駅にでるバス停が分からないので結局タクシーで帰った。
タクシーの運転手は女性だった。運転している途中、友人から電話がかかってきてフリーハンドで話を始めた。イタリア語なので理解できないが「テルミニ」「バチカン」という単語と話す口調で「今日いったい何度テルミニ駅とバチカン往復したと思う?今も東洋人をバチカンからテルミニ駅まで送るところ!」とでも言っているのだろう。
地下鉄が止まっていることが影響しているのだろうけど、思わず笑ってしまった。































ランチはホテルの近くで今まで行っていない店へ。
スタッフの対応もよっく料理も美味しかった。
これで今回の旅で行きたいところはすべて行くことができた。


嘘つき

表紙へ

海外旅行目次へ