地下鉄止まった


午後、まずはスペイン広場に向かう。
地下鉄の駅に行くと様子がおかしい。
Aラインの改札機すべてにネットがかぶせられている。
おかしいなと思い、別の改札口に向かうと駅員が改札機の前で、同じ言葉を何度も繰り返している。
イタリア語なので何をしゃべっているのかわからないが、おそらく「Aラインは運休」という内容であろう。
さて、どうするか。
地下鉄で2駅、5分で着く距離である。
地下鉄がダメなら、ローマPASSを使えるバスか。
テルミニ駅前のバス停は広く、停留所が多い。
どれがスペイン広場に行くか、あちこち尋ねたところ判明したのがスペイン広場に直接行くバスはない。
一駅手前のバルペリーニ駅でバスを降りて、歩いていくのが一番早い。



















バルペリーニ駅から歩いて約10分、スペイン広場の最上段に出た。
地下鉄で行くと駅を出出るとスペイン広場を見上げる場所にでる。
そう「ローマの休日」やガイドブックやネットの写真は下から見上げた構図である。
見下ろすというのは初めてなので面白い。
(いままで最上段まで上ったことがない)
この時、スペイン広場が高い場所に位置していることに気づいた。




















見た目より急な階段をゆっくり下りていく。
数年前からここでお飲食は禁じられており、この夏からは階段に座ることも禁じられた。
つまり映画のように、スペイン広場に座ってジェラートを食べる行為はできなくなったのである。
トレビの泉と同様、警官や監視員が配置され、座った観光客に注意をしている。
できるのは立ったまま記念撮影をするぐらいである。

































押し合い圧し合いのトレビの泉、入場に長蛇の列のコロッセオ、座ることのできないスペイン広場、明らかに街が受け入れられる観光客のキャパを超えている。
京都でも祇園界隈で観光客の締め出しが始まった。
祇園は花街であり、観光客が来ないと困るのでななく、常連の客のみくれば商売が成り立つのである。そこにインバウンドで多くの外国人観光客が押しかけ舞子さんを追いかけたり、私有地に入り込んで記念撮影をするなどの行為が目に余るようになり、この秋「私有地での無許可撮影は罰金1万円」と書いた立て看板を出したのである。
京都駅は、朝のラッシュ時間帯に大きなキャリーバッグを引いたグループが通路を横に広がって歩いたりするので年々歩きにくくなっている。
タイでもサンゴ礁保全のため観光客を締め出したビーチもある。
オーバーツーリズム(観光公害)、世界の有名観光地で問題になっている。
観光客がくればお金も落ちるし街も活性化するが、キャパを超え生活に支障が出てくると公害になってしまう。
世界の有名観光地がこの問題を抱え始めている。
スペイン階段から正面の道を進み途中の教会で休憩。































そしてパンテオンへ。ここもローマ時代に建てられたローマ神を祀る神殿であった。
円形の神殿とは面白い。
前回来たときスペイン階段からナヴォーナ広場まで歩いたがなぜかパンテオンを素通りしていた。
その前もなぜか行っていないので、お初である。
一通り回り、次はナヴォーナ広場へ。













ここは私がローマで一番好きな広場である。
現在16時、まだ日が高く暑いため大道芸人の姿がない。
もう少し待ってみようかとも思ったが、妻が疲れているので、少し撮影してホテルに戻った。
1人だと日没のころに再度来るのだが、今回は無理をしないと決めていたので引き上げることにした。






































夕食、ランチを取ったホテルのすぐ近くのトラットリアへ。
昼間頑張っていたウェイトレスのお姉さんが見当たらない。
夏のヨーロッパが好きなのは、屋外で食事をとることができること。
日本の夏だと暑すぎて夜でも屋外だとビアガーデンになってしまう。
妻も食欲があるから大丈夫である。
横を電車が走っていく。


















































食後少し周辺を散歩、
明日は、今回の旅の最終目的地バチカンへ。



サン・ピエトロ大聖堂

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