蒼い空と鉄道と


トリニダー2日目、快晴。











































革命記念館に向かいさらに西に行くと建物がまばらになり、動物のにおいが強くなってきた。
しばらく歩くと何頭も馬が草を食んでいた。
広場に出ると、馬と多くの観光客が集まっていた。































そうか、トリニダーの観光案内にあった「馬に乗って郊外を回るツアー」というのはこれなのか。
おそらく家族や友人とであればこのようなツアーに参加するが、1人だと参加はしない。このようなツアーはリアルタイムで感想を伝える相手がいるほうが面白いかなという気がする。
出発していくツアーを見送り引き換えした。

























今日も革命記念館は開いていない、開館時間になっているはずなのだが。
広場に戻り、さて、どうするか?
石段に座り、地図を眺めていた。



















街の南に鉄道駅がある。
そういえば、観光用で蒸気機関車の列車があるという。
ただ、昨年(2016年)から機関車の修理に入っているらしく、現在運行されているかどうかは不明である。
歩いていける距離なので行ってみることにした。
快晴、風はまったくなく、直接、肌に当たる陽光が痛いぐらいである。































歩くこと20分、駅の正面についたが、シャッターが下りている。
運行している気配はまったくない。
キューバの鉄道は、ダイヤは設定されているが運行が不規則で、また運行されても遅れが多く、旅行者には使いにくいという話をネットで読んでいた。













空港から市内へタクシーを相乗りした旅行者が、キューバの鉄道に乗りに来たと話していた。
私は、事前の情報から難しいらしいですよと回答したが、彼はホテルに着いたらすぐ予約にいくと話していた。
そして、翌日、ハバナ市内ウォーキングツアー中にばったりと彼と出合った。
いきなり彼は「予約した列車が運休になってしまいまして、これから別ルートを探します」と話して走り去っていった。
やっぱり。







駅舎をまわり、線路に出た。
引込み線には廃車になった蒸気機関車が止めてある。
映画などでよく見るアメリカンスタイルの機関車である。
動いている機関車は見当たらないうえ、奥には観光用であろう客車がある。



















ということは、観光列車は運転されていないのだろう、と引き返したら汽笛が聞こえてきた。
振り返ると1両の青いディーゼルカーが走ってきた。
「レールバスか」
私の横を通り過ぎたレールバスは、先の小さなプラットホームに停車した。













全員下車して新たに乗り込んでいる。
かなりの乗車数である。
5分ほど止まっていただろうか、それは来た線路を戻るようにして走っていった。
ホームに発着時刻表があるか確認したが、それらしきものは無かった。
何処行きなのかもわからない。







おそらく乗客はわかっているのであろう。
また静けさが戻ってきた。
遠くで汽笛が鳴った。
その音は「これでおしまい!」という合図にきこえた。







駅を後にして旧市街に戻った。


ローカル酒と暑い午後

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