ジブラルタルの風


ジブラルタル空港、世界でも珍しい空港である。
なんと滑走路の真ん中を一般道路が横断している。








狭い領土に滑走路を建設したとき、どうしても道路をクロスしないと建設できなかったためである。
そのため飛行機の離発着の時は鉄道の踏切と同様、遮断機が降りて交通が止められる。
就航しているのはイギリスからの英国航空やイージー・ジェット、モロッコのカサブランカ行きのモロッコ航空(ロイヤル・エア・モロッコ)である。







先にも書いたが、イギリスから飛行機でここへ来るのも面白いかなと思ったのは、この滑走路に着陸するからである。
滑走路を横断していると吹きっさらしのため、風がとても強い。








渡り終えると、信号が赤になり、車は滑走路の両側で止められ、警官が柵を動かし、完全に交通を遮断した。
しばらくするとモロッコ航空がブリッジを離れ、滑走路の端まで移動し、Uターンして離陸していった。









モロッコ航空(ロイヤル・エア・モロッコ)







ボーディングブリッジを離れ滑走の端へ






一般道路を横切り







端まで行きUターン







そして離陸












面白いねぇ。
こんな光景はなかなか見ることができない。
ジブラルタルに来たら、飛行機の離発着は何を差し置いても見たいと思っていたのでタイミングが良かった。

そして市内から空港をまたいでスペインへ。
今度は空港にはイージー・ジェットが止まっている。



なぜかパトカーが故障







ロイヤル・エア・フォースの戦闘機も






滑走路の真ん中に立ってみる。
逢坂剛のスペイン内戦から第2次世界大戦終了後までのスペインを舞台とした小説『暗殺者の森』の中でジブラルタル空港を離陸した軍用機が離陸直後に墜落するというシーンがある。
もちろん小説の中だけの話であるが、この滑走路に立つとリアルに感じる。

滑走路を吹く風が強い。
ジブラルタルの風。
アフリカ大陸から地中海を渡りヨーロッパ大陸へ。



















その力でヨーロッパ大陸を覆う邪気を振り払うことができないのか。



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