出発


2016年3月7日。
成田空港国際線ターミナル、デュッセルドルフ行きのフライトの搭乗を待っていた。
目的地はブダペスト。
帰国予定は3月18日。
1、2月が仕事の繁忙期で休日出勤が続いたとはいえ、その振替の休暇にしては長い休みである。
実は3月31日をもって、21年間勤めた職場を退職することが決まっていた。
1月に退職を伝え、3月5日の仕事で実質終わり、それ以降は有給休暇の消化ということにした。
3月後半は引っ越しや挨拶回りがあるが、それまでは時間がある。
このような時期にまとまった休暇は取ることができないので、旅にでよう。

さて行き先、候補は2つ。
一つはミャンマー、もう一つはクロアチア、ボスニアヘルツェゴビナ。
新体制になったミャンマー、乾期のこの時期魅力であるが、やはりまとまった休暇がないと行くことが難しいヨーロッパを優先。
今のヨーロッパはISのテロのため、どこで何が起こっても不思議ではない。
ただ、バルカン半島諸国はシリア難民の通過の問題はかかえているものの、ヨーロッパの田舎、ISのテロの対象国ではないので大丈夫だと判断した。
しかし、それが間違っていたことが最後の最後で明らかになった。

伊丹-成田ANA2176便は、いつも国際線の機材を使用するため前方座席を予約するとビジネスクラスの座席となる。ただし、サービスは通常だが。













ANA209便は定刻どおり離陸。
どうやらデュッセルドルフの空港で乗り継ぎのため走らなくてすみそうだ。
搭乗率は50%程度。
私の隣の席も空いており、ゆったりとすることができる。
機内映画は予想どおり「STAR WARS フォースの覚醒」がプログラムにあり、それを見ながら11時間30分でデュッセルドルフ到着。









ANAは今回のSTAR WARS Episode7~9のスポンサーでもある

















3時間の乗り継ぎでユーロウイング1788便で20時過ぎにブダペスト到着。

























乗り合いタクシーでホテルへ。

今回の旅は三つ星、四つ星クラスでもペンション形態の数部屋程度の小規模ホテルを予約していた。
ブダペストのホテルは、ブダペスト・ミュージアム・セントラルという国立博物館の向かいにあるホテル。
これならすぐ見つかると思っていたが、タクシーの運転手に「ここだよ」と降ろされた時、どこにホテルがあるのかわからなかった。
「えっ、どこ?」
「あそこだ」と指差されたのは雑居ビル。
よくよく確認すると入居者案内の上にホテルの小さな銘板がある。
おそらくタクシーでこなければ絶対に迷っていたであろう。
Hotels.comの予約サイトでは室内写真しかなかったため雑居ビルの中とは思ってもみなかった。
インターフォンで呼び出して入り口を開けてもらい中へ。
奥に行くと、そこは普通の家。
ホテルはどこだと探していたら、上から「Mr.ogawa! come here!」と声がかかった。
3階まで行くとホテルがあった。
チェックインしながら「なぜ、私がogawaだとわかった?」と尋ねると、「今日の予約はあなた一人よ!」と明快な答えが返ってきた。
部屋は8部屋。
確かにキーボックスは全ての鍵がかけてある。



声をかけてもらわなければホテルとはわからない





たしかに今宵の宿泊客は私だけのようだ。
時間は21時だか、日本時間は午前5時。
毎度のことながらほぼ徹夜状態。
外に出る気力もなく、シャワーを浴びて寝てしまった。

26年ぶりのブダペスト

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