龍の降りた海


ハロン湾、ハロンはベトナム語で「龍が降り立った地」という意味である。
地元に、その昔中国軍がベトナムに侵攻してきたとき、龍の親子が現れて中国軍を打ち破ったという伝説が残っている。
それ以来、外敵から侵略されなくなったということである。
またここは3000もの奇岩が景観を作っている地であり、1994年に世界遺産にしてされている景勝地である。
ハノイから約170km、バスで約4時間という行程である。
ハノイからはハロン湾日帰りツアーが数多くある。料金も80~100USドル程度である。
4時間バスで移動、昼食とクルーズで4時間、また4時間かけてハノイに戻るというのが一般的である。
当初は、この現地ツアーでハロン湾に行こうと考えていたが、せっかくなのでハロン湾の夕焼けや日の出が見てみたいと思い1泊することにした。



ベトナムの朝は早い







ベトナムでいつも思うのだが、この風呂の椅子座りにくくないのだろうか
























また、1泊2日というツアーもあるが、船で泊まるので夜、町をぶらつくことができない。
結局、路線バスでバイチャイ(ハロン湾クルーズの出発する街)に行き、現地でハロン湾クルーズを探すことにした。
地球の歩き方には、現地でハロン湾クルーズを探すのは難しいと書いてあるが、すべてがすべてツアーでハロン湾に行くわけではないし、バイチャイには安宿から高級ホテルまで数多くの宿泊施設がある。
宿泊客の需要に応えるためクルーズはあるはずである。
ただ、クルーズは4時間からとなっているので、14時ぐらい出発が最後になるであろう。
そのため、昼にはバイチャイの街に着く必要がある。



















1泊して翌日にはハノイに戻りTu Linhに再び泊まるのでカメラバッグと1泊分の着替えだけもち、荷物はホテルに預かってもらうことにした。
フロントのお姉さんは昨日の兄ちゃんと同じでよく気が利き、すぐに荷物部屋で預かってくれた。
これで路線バスにキャリーバッグを持ち込まずに済む。













7時30分タクシーでルオンイエン・バスターミナルに向かい7時45分に到着。
チケット売り場に行くと、私の前の若い女性2人組もバイチャイ行きのチケットを買っており、私も8時発のチケットを買うことができた。90,000ドン(約500円)、ベトナムの公共交通機関は安い。

























乗客は1/4程度、8時、バスはターミナルを離れたが敷地内に止まり動く気配がない。
しばらくして1人、2人と客がやってきてやっと動き出したが、道路に出ても徐行運転である。
助手の若い兄ちゃんは客引きをしている。
15分ぐらい経過するとバスが停まりサングラスのオヤジが乗り込んできた。そのオヤジが運転席に座り、今まで運転していたオヤジは客引きになった。(なんだこれは)
その後も徐行しながら客引きをしている。
私はやっと理解した。公共の路線バスといっても運転手や助手は1人でも多くの客を乗せないと、自分の分け前に影響するのだろう。
9時頃、やっと満席となった。
バスはスピードを上げて、やっとまともに走りはじめたと思ったら9時30分頃、ガソリンスタンドにバスを入れ、運転手と客引きは水を飲みタバコを喫いはじめた。
乗客は休憩なし。いかにも東南アジアな行動で笑ってしまった。
10分程で、バスは出発。
まだ幾らも走っていない、この調子だとバイチャイ到着は13時頃になりそうである。







途中、休憩を取ったりして、バスがバイチャイに到着したのは13時前。
ターミナルから先の女の子2人組とタクシーを相乗りしてホテルへ。
彼女達を途中で降ろし、私はサイゴン・ハロンホテルへ。
今回は4つ星のホテルにした。
もし現地でハロン湾クルーズに乗れない場合、このホテルの中のツアーデスクで何とかなるだろうという考えもあった。














このホテルは国立で国営サイゴン・ツーリストが運営している。
制服を見たことがあると記憶をたどると、サイゴンのマジェスティック・ホテルと同じである。なるほど、納得。
部屋に荷物を放り込み、
ホテルから約700m離れたハロン湾クルーズ船船着場へ。



ハロン湾クルーズ

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