南へ


8時ホテルをチェックアウト。オートリキシャでバス・ターミナルに向かう。
チェンナイと違い街全体がのんびりとしている。



昨日は館内が暗くてわかりにくかったが、きれいなロビーである。






朝の通勤風景をオートリキシャの中から撮っていく。
3人乗りの親子は私に気付き微笑んでくれた。















おはよう!
























約20分でバスターミナルに到着。
ターミナルに入っていこうとすると初老の男が声をかけてきた。
「どこへ行く?」
「カニャークマリ!」
「それなら、こっちだ」と私のキャリーを勝手に持って歩き出した。



私のキャリーを勝手に持っていってしまった

どうするか、一瞬考えたが、ついていって様子を見よう。
すると1件のチケットオフィスに入っていった。
そこには一人の男が座っていた。
「ウエルカム!どこへ行く」
「カニャークマリに行きたい。」
「それなら10時のバスがある。4列シートで250ルピーだ。カニャークマリまで4時間だ」4時間というのは事前に調べていた時間と同じだ。
指定席であれば妥当な値段だろうと思い、250ルピーを払った。
チケットを切ってくれるのかと思いきや、「現地でのツアーはどうだ、ここらかタクシーで行けばいい、6,000ルピーでどうだ。」
なんだ、いきなり話が変わった。
チケットオフィスというより旅行代理店である。



店内







100ルピーかすめ取った代理店の男







こちらの男には100ルピーのチップを


「いや、タクシーは要らない。バスで行く。もっと早く出発するバスはないのか」と言うと、「もうすぐ出発するバスがある、そちらでいいか?」「もちろん!」早く出発できることにこしたことはない。
またキャリーは初老の男が持ち、ターミナルの奥までいくと緑色のバスが止まっていた。「これだ。カニャークマリまで行く。パブリック・バスだ。」
なんだ、路線バスか。
「チャーターじゃないのか、でも良いか」と思っていると、初老の男は「チップ、100ルピー」と言ってきた。
油断したなぁ。しかたなしに100ルピー払った。
と、2人は去っていった。
チャーターでなければもっと安いはず、差額を返せと言おうとしたが、すでに2人の姿はなかった。
車掌は「カニャークマリまで150ルピーで、すでにあなたの分の料金はもらっているので大丈夫だ。」
大丈夫じゃないわい、100ルピーかすめ取られてしまった。ついでにチップも。
油断していた私が悪い。
















後部扉がない
右下、ここが唯一キャリーバッグを収納できる場所

8時30分、バスは出発。
でも1時間半、早く出発できたから「良し」とするかと自分で自分を納得させた。
昼過ぎにはカニャークマリに到着するはず。
しかし、このバス、後部扉がないぞ。
3時間30分程走り、ちょっと大きな街に到着。
おそらくパラヤンコタイであろう。
車掌に「トイレに行きたいので待っていてくれ」というと「大丈夫だ」という返事。
約束通り待っていてくれた。





















早くバスに戻らなければならないのに、つい1カット







パラヤンコタイを出発すると平原に風車が見えてきた。
風力発電用の風車である。
何気なく見ていたら、1基、2基ではなく、とんでもない数の風車である。
10分以上走ってもまだ風車は続いている。
すごい風景に出会ってしまった。









風車が延々と並んでいる



















途中の村の祭礼






そして1時間ほどでナガルコイルに到着。
ここからカニャークマリまで30分もかからない。


























14時過ぎにカニャークマリ到着。
終点のバスターミナルまで乗らず、メインストリートで降りた。
結局、5時間半かかった。
ホテルはサンガムというメインストリートに面して建っている改装したばかりのホテルにした。
1泊税込みで2,000ルピー。歩き方にはカード払い可と書いてあったが、キャッシュのみの支払いである。
とてもきれいな部屋で、それはそれで良いのだが、4,000ルピー払ったら手持ちのルピーがわずかになってしまった。









いかにもペンキ塗り立てという雰囲気







部屋から海が見える












ロビーに行き、ホテルの主人に「日本円両替できるか?」と尋ねてみた。
ダメならUS$を両替しよう。
「大丈夫だ。ただ、ここにはお金がないので今から届けさせる。しばらく待ってくれ。」「それでは10,000円で」
主人は電卓を出してきて「6,200ルピー」と言った。
とても良いレートだ。
昨日、シュプリームで見たレートは6,050ルピーだった。
両替商などでも調べてみたが6,000ルピーを超えれば良いレートである。
これでもかなり良いレートだったが、それ以上のレートとは、いや驚いた。
10,000円札を主人に渡すと、主人は光にかざして表裏を確認していた。
「もしかして、日本円を見るのは初めてですか?」
「そうだ。きれいなお札だな。」と感心していた。
いや、そこで感心されても。
しばらくすると若い男がルピーを持ってやってきた。
ちゃんと6,200ルピーある。



日本円を初めて見たという宿の主人






ホテルのレストランで遅い昼食。
「ビールあります?」
「ここで(カニャークマリ)でビールを飲めるのはHOTEL SEAVIEWだけだよ。」と言われた。
飲める場所があるということはありがたい。
昼食後、インド亜大陸最南端へ。


三つの海の交わるところ

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