戦勝記念日と宮廷料理


再びフォーン川を渡り新市街へ戻った。













































蓮の花をモチーフにした水上レストラン

















夕焼けを撮るためである。
川沿いでは多くの店が開店準備をしている。







観光船も、サンセット・クルーズの呼び込みに必死である。
私は、それらを横目で見つつD300の予備バッテリー取りにいくためにホテルに戻った。


























再びフォーン川へ。
川沿いを歩きながら夕焼けを撮っていく。


























雲が多く、空が燃えるような感じにはならない。
そして日没。























































さて晩ゴハンをどうするかである。
フエは都であり、王宮があった。
そして王宮に仕える料理人が多くいたのである。
その料理人が在野に下り、フエ料理が独自に進化していったのである、一方、宮廷料理の流れもあり、それも引き継がれていったのである。
そういう王宮料理を食べさせてくれる店がある。
旧市街なので、またフォーン川を渡る。
いったい一日で何度往復するのだろう。







街灯も少ない旧市街の細い路地を入ったところにカラオケスナックなどの店が何軒か並び、その一番奥の民家を改造したような店が宮廷料理を出すティン・ザー・ビエンである。
庭は真っ暗で営業している雰囲気がないが、奥で何人か準備をしている。

「あのー、営業していますか?」と尋ねると、営業していますという返事。
案内してもらったのは庭に面したオープンの食堂。
扇風機を回してくれ、やっと涼しくなった。
料理はコース料理のみ。
8種、9種、10種の中から選ぶ。
私は一人なので8種類のコースにした。
それを注文すると、4人組の家族連れが来店。
ちっと賑やかになり、良かった。

しばらくすると前菜が運ばれてきた。。
それを見た時、おもわず「ビューティフル」と言ってしまった。
鶏は瓜からできていて、鶏冠はにんじん、くちばしは赤唐辛子、目は黒胡椒。
土台は春雨を揚げてカレー風味、そして蕪の酢漬け、尻尾はパテ。
食べるのは尻尾。

次はスープ。
鶏ガラベースににんじん、タケノコ、卵、ネギにとろみをつけて胡椒を効かせてある。

湯葉で包んだ揚げ物3種類。
土台のパイナップルはくり抜いて、蝋燭が入っている。
もう、驚くばかり。













この鳥ははパイナップルの胴体に、同じくパイナップルで頭ができている。
背中の揚げ春巻きを食べる。
胴体のパイナップルを食べみたが、充分甘かった。
ここまでくると笑えてくる。


ウエイトレスも当時の官女の姿でサーブしてくれる。

これはドラゴン。
頭は瓜とにんじんと唐辛子の細工。
鱗はにんじん、尻尾はキュウリ。
胴体の花形に切ったにんじんの下には、にんじんの細切りと青パパイヤの和え物。







次がエビ。
拍子抜けするほど普通。
身はプリプリしていて美味しい。

とどめはカメ。
にんじんの細工の下は焼きめし。
隣の席の家族連れの4人前のカメを見せてもらい盛り上がった。
最後は普通にスイカ。
8品にビール3缶飲んで2,000円程。
いや繊細な味と細工の芸、おなかいっぱい、楽しませてもらった。







再びフォーン川を渡って新市街へ。
真っ暗な川面から結構高いので、高い所が苦手な私はちょっとおっかない。
橋はライトアップされ一定時間ごとに色が変わる。
橋を渡り終え、川沿いの道に入ると多くの人が散策を楽しんでいる。



























橋は一定時間ごとに色が変わる













水上レストランも一定時間ごとに色が変わる













ベトナムの女性は髪の長い人が多いが
今回の旅行では、この女性が一番長かった












































ただいま!



戦勝記念日の夜、ここを歩いている人の多くは30歳以下のように見える。
戦後に生まれ、共産主義から1986年よりドイモイ(刷新)政策で私企業などを認め経済成長が始まった時代に育った人である。
だからどうなんだ、というわけではないが、たぶんこの人たちと変わらないか、もしくはそれ以上にベトナム戦争について考えている自分が可笑しかった。


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