ウビン島でサイクリング


NH151便は定刻どおり5時50分にシンガポール・チャンギ空港ターミナル2に到着。
サイゴン行きジェットスター557便は13時45分発。
約7時間のトランジットである。
これより1本前のフライトだと7時30分。
5時50分に着いて、1時間40分しかない。
チャンギ空港の構造は知っているので、乗り継ぎは可能だと思うが、荷物をピックアップして、一旦入国して、ターミナル1に移動し、ジェットスターのチェックインのクローズがフライトの1時間前であることを考えるとリスクが大きい。
また会社が違うので、ANA便にディレイが出た時は乗れない可能性が高い。
やはり、乗り継ぎは余裕を見ておく必要がある。

さて7時間のトランジットだが、現在6時過ぎ、チェックインを12時30分とすると、実質5時間30分。
さて、この時間をどう使うかである。

昨年、友人の三谷眞紀さんがシンガポールでのトランジットの際にウビン島を訪問している。その時の旅行記はこちら「”南の楽園”はいくつあったの」


シンガポールらしくない風景なので、島でサイクリングも面白いなと思っていた。
三谷さんに「5時間30分でウビン島へ行くことは可能か?」とメールを送ったら「大丈夫」という返信が返ってきた。

荷物を預け、インフォメーションでウビン島への行き方を尋ねた。
「ウビン・アイランド? ああ、プラウ・ウビンね。タクシーを使ってチャンギ・ビレッジに行き、そこから船が出ています。」
空港のすぐ近くである。
チャンギ・ビレッジに行くためにタクシーに乗った。


このタクシーが面白い。
ダッシュボードの上にスペースシャトルやヘリコプター、戦車等の模型が置いてあり、ブレーキを踏むとヘリコプターの翼が回り、運転席前面に埋め込んであるLEDが点灯する。



通常走行中







ブレーキを踏むと

なんだこんな面白いタクシーは。
おもわず「これは凄い!」と声が出てしまった、それを聞いた運転手は80km/hで走行中にもかかわらず、振り向いて「そうだろう。」とニヤッと笑った。
いくらガラガラ道路とはいえ前見て運転してください。
空港の外周に沿って走ること20分。

チャンギ・ビレッジの船着場に到着。







客が12人集まったら出航するというシステムである。
まだ8時前ということもあるので、しばらく待つかなと思い階段を下りると、すでに多くの人が待っていた。釣竿やカメラ、マウンテンバイクなど、レジャー目的の人ばかりである。
そうか今日は日曜日だ。
日本人にはほとんど知られていないが、シンガポールでは有名はレジャースポットなのだろう。
私は3番目の船に乗ることができた。
船賃2.5S$。











































これは沈むのではないかと思うほどのボロ舟だが、約10分でウビン島に到着。
チャンギ空港に着陸する飛行機が間近に見ることができる。



















桟橋から島に行くと道の両側にはレンタル自転車屋が何件も並んでいる。
私は5S$でマウンテンバイクを借りた。
自転車に乗るのは2005年8月のミャンマーのバガンで乗って以来である。
ふだんは、車か歩くという生活であり、自転車やバイクには乗らない。













まず西側に向かって走り出した。







舗装道路で平坦、まだ太陽も低い位置のため直射日光もあたらず涼しくて気持ちが良い。
途中、止めてはシャッターを切る。
森と水以外は無い自然の島である。

そのことを繰り返して走ること20分。
リゾートホテルに到着。



















その先は舗装が終わり、マウンテンバイク専用のフィールドとなっている。
私は引き返すことにした。
多くのサイクリストとすれ違った。
出発地点の戻り、今度は東に向かった。









観光客がここに来るための手段は1時間以上かけて歩くか自転車











ここの終点は湿地帯であり、マングローブの森がある。
こちらは登り坂である、途中、舗装が切れ土の道である。石や落ち葉にタイヤが取られないないよう慎重に運転する。
いくら涼しいとはいえ、すでに1時間近く休憩無しで運転しているので汗だくである。
約30分で森林センターに到着。







































朝の船で一緒だったグループ。
どうやら虫を撮っているようだ。






ここはマングローブの保護エリアになっており遊歩道も整備されている。
遊歩道を歩いていくと展望塔がある、見上げると五階建てビルぐらいの高さがある。





































高いところは苦手なのだが、俯瞰の風景を撮りたいがために我慢して上っていく。
上から見たウビン島は、うっそうとしたジャングルであり。高度に都市化したシンガポールとは対極にある。
そのため多くのシンガポール人が自然を求めてやってくるのであろう。

再びアップダウンの多い道を走り、出発地点まで戻りマウンテンバイクを返却した。
10時30分、島に来る人たちがピークとなっている。



















私はそれに逆行するようにチャンギ・ビレッジまで戻り、タクシーを捕まえて空港に戻った。






行きに乗ったタクシーと期待したが、残念ながら普通のタクシーだった。
午前4時に機内食を軽く食べただけであったのと(朝食と言っても午前4時にそんな食べられない)、2時間半も自転車をこぎ続けたので、チキンライスだけでは足らず、サンバルをかけたゴハンを食べて、やっと一息ついた。
日本人の知らないシンガポール、面白い体験だった。







チャンギ空港ターミナル1。
なぜかサボテン園もある。
ほんとにチャンギ空港は、なんでもあるなぁ。











































ここを利用する航空会社はエア・アジアやジェットスターなどLCCが8割を占めていて、東南アジアの近距離便が中心である。
(チャンギ空港にはターミナル1.2.3の他に、LCC専用のバジェット・ターミナルもある。)
そのため東南アジア諸国の人たちが中心で、子連れのファミリーも多く、ターミナル2や3と少し雰囲気が異なっている。







搭乗待合室、ここにはLANケーブルと電源がある席がいくつかある。
これは助かる。
チャンギ空港内は当然Wi-Fiが整備されているが、シンガポールの会社と契約していないと使えない。
この有線LANは、空港の案内は出るがパスワードなど不要なのでフリーで使うことができる。

サイゴン在住のmibuさんに予定通りにサイゴンに到着する旨のメールを送り、飛行機に乗り込んだ。


12年ぶりのサイゴン

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