12年ぶりのサイゴンへ


出発時刻になっても搭乗者名簿と合わないらしくキャビンアテンダントがバタバタしている。結局30分のディレイで出発。
約2時間のフライトで15時30分にサイゴン、タンソン・ニャット空港に到着。

荷物をピックアップして両替。
空港での両替は銀行や両替商と比較してレートが良くないことが多い。
地球の歩き方にもタンソン・ニヤット空港での両替は最小限にしたほうが良いという記述がある。
しかしmibuさんがくれた情報によると、ほとんど市内での両替と差がないので空港で替えたほうが良いとのことであった。
結果、mibuさんの情報が正しかった。
日本円で両替ができるのか・・・12年前は米ドルを持ち込んだことを思い出した。
やたら0の多いお札で財布がパンパンになってしまった。

サイゴンはタクシーのトラブルがとても多く、観光客だけでなく地元の人たちも多く被害が出て、最近でも5社が営業停止になったという。
良心的(?)な会社はビナサン・タクシーとマイリン・タクシーらしい。
でも普通にタクシー乗り場に並んでいると選べるとは限らない。
そこでやや割高になるが前払いクーポン制のタクシーにした。
12US$だった。
誘導係は青いアオザイを着た女性だった。
カメラを,向けると笑ってくれた。
いい笑顔だ。

「サイゴン・ホテルまで。」
12年ぶりのベトナムのタクシーはヒュンダイ製で、床には孔はあいていなかった。
スクラップ寸前のタクシーばかりだったのが、車も増え、トヨタやヒュンダイ、キアなどの新型車が走っている。
通貨といい車といいこの国は変わった。
バイクの多さも変わらずといったところ。
約20分ほどでドンコイ通りからドンユー通りに入ったホテルに到着。目の前にはシェラトン・ホテルが建っている。
ほんとに高い建物が増えたなぁ。

サイゴン・ホテル、1泊3,000円程度で日本から予約を入れていた。
「サイゴン」という名称はホーチミン市になった今でも使われている。
タンソン・ニヤット空港の3レター・コードは"SGN"である。

部屋に入るとWi-Fiが使えたのでパソコンを立ち上げた。
どこでもWi-Fiが使え、ほんとに便利である。
時間は16時過ぎ。mibuさんとは19時にホテルのロビーで待ち合わせの予定である。
羽田-シンガポールのフライトでは浅い眠りだったし、ウビン島でにサイクリングなどで疲れたのでしばらく休憩。



部屋に備え付けのスリッパ、面白い構造






18時30分、ホテルの外に出てみた。
雨が降っている。
前々から思っていたのだがサイゴンという街は雨が似合う街である。
雨に濡れたサイゴンの街はとても艶っぽい。

























19時ジャスト、mibuさんが現れた。
「ogawaさん、お久しぶりです。」
「mibuさん。こちらこそご無沙汰しています。」
Kさんのバンコクでの結婚式で会って以来4年ぶりである。
山羊の焼肉を食べに行くことになった。
私はホルモンや羊、ジビエが好きなので、もちろん意義無しである。
タクシーに乗ること10分程、山羊の焼肉専門店が並ぶ通りで降りた。
mibuさんは一軒の店に連れていってくれた。

ここが元祖なのだそうだ。
部位は2種類、赤身と乳房の肉。
よく焼いて一口。









ベトナムのビールには氷でしょ



















タレが美味いこともあり、臭みを感じずとても美味しい。
ビールが次々空いていく。
焼肉の後は山羊鍋。













もうお腹いっぱい。
焼肉2人前、鍋2人前、ビール10本飲んで1人200,000ドン(800円)。
mibuさんが、ホテルの近くまで送ってくれるというので2人で雨上がりの街を歩き始めた。しばらく歩くとベンタイン市場が見えてきた。

























これで大体の位置が分かった。
mibuさんが好きだという通りを案内してもらった。









正面の高いビルはサイゴンのランドマーク、サイゴン・スカイデッキ





mibuさんは、「この建物のここがいいです。」と楽しそうに説明してくれる。
「この人は、ほんとにこの街が好きなんだな」と、聞いている私まで楽しくなってくる。







すでに雨が上がっている。
濡れた道路に街灯が反射して、とても良い風景である。
ほんとに艶っぽい街である。







途中、若者達が宴会をしていた。
とても楽しそうだ。
歩くこと15分、シェラトン・ホテルに近くに出た。
mibuさんと5月4日にサイゴンに戻ってきた時、再会を約束して分かれた。



















「もし一度だけ、お前が一番行きたい過去に行かせてやる。」と言われたら、私は躊躇なく「1970年代前半のサイゴン」と答えるであろう。
生と死が隣り合わせで、退廃と腐敗寸前の爛熟した甘い香りがしたであろうサイゴンの街を歩いてみたい。



























結局、カンボディアの知人とは連絡が取れず、明日はフエに向かうことにした。
ネット・ブックでフエのホテルを予約。
送られてきた予約証はプリントアウトできないので、スマートフォンでダウンロード。
それをフロントで見せればOKだろう。
ホテルの予約をWi-Fi、ネットブック、スマートフォンを使ってする・・・一昔前だと考えられない方法である。


グッド・モーニング・ベトナム

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