カサブランカは工事中
カサブランカ。
モロッコと言えばカサブランカと多くの人が連想する。
ただ、カサブランカは首都ではない、首都は隣のラバトである。
ラバトは政治の中心、カサブランカは経済の中心である。
やはり私より上の世代は映画「カサブランカ」であろうか。
1942年に製作されたハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン主演の映画である。そして映画の中で流れる「As Time Goes By」は誰もが一度は聞いたことのある曲であろう。
だが、この映画はモロッコではロケをされていない、すべてハリウッドで撮ったものである。つまり第二次世界大戦中に枢軸国(ドイツ)に支配されていた北アフリカを舞台に撮られた映画である。
だからアルジェでもチュニスでも良かったといえば乱暴か。
そのためか映画と関連するのは、郊外に映画のセットを再現した「As Time Goes By」というクラブがある程度である。
ホテルの部屋から
駅からタクシーで10分。
新市街の「ホテル・プリンス・ド・パリス」へ。
ここもエクスペディアで日本から予約していた。
4つ星だが、5,000円程度。
1泊だけだし、翌日、空港に向かうこともあり旧市街より、足の便の良さを優先したのである。
結果としてその選択は正解だったようである。
フェズ、メクネス、シャウエンそしてマラケシュと旧市街ばかり滞在していたので新市街が新鮮であったし、公園や歩行者天国のショッピングストリートも近くあるので雰囲気が変わってよかった。
乗ったエレベーターが動かないとか、動けば目指すの階に止まらないとか、ホテルの授業員も呆れて、こちらのエレベーターは乗らない方が良いと忠告してくれた。
荷物を置いて、街へ。
そのエレベーターは故障中の表示が出ていた。
ホテル正面
naomiさんから「カサブランカの中心部は工事ですごいことになっている。」と聞いていたが、その通りであった。
道路のあちこちが掘り返され、路面電車は止まっており、バス停留所も一箇所に集められている。
メインストリートであるムハンマド5世通りは工事のため中心部は車が入ってきていないのでガランとしている。
その上、ラマダン明けの休暇中なのか、多くの店が閉まっている。
いたるところで工事中
グランタクシー(相乗りタクシー)乗り場
フェズでもマラケシュでもシャウエンでもグランタクシーはベンツの旧Cタイプ
やはりカサブランカは都会だ
メディナ(旧市街)の入り口
この子たちに、この後、正式に「撮らせて」とお願いしたが
照れて撮らせてもらえなかった。
これが精一杯
大通りを人が歩いている風景は、なかなか見ることができないであろうから、面白い風景である。
こういう写真が撮れるのが都会だな
フランス・ムーレイ・アブダラー通というショッピングストリートを抜け、裁判所や市民劇場のあるムハンマド5世広場に行くと、多くの市民が集まっている。
夕涼みというところか。
11月16日広場
フランス・ムーレイ・アブダラー通
裁判所
路面電車もここに止めている。
なかなか良いデザインの車両である。
日も落ち、夕食をどうするか。
ビールやワインも飲めるモロッコ料理の店を3軒、ホテルから教えてもらい行ってみたが、3軒とも休み。
なんのために30分以上も歩き廻ったのか。
開いている店はカフェやアイスクリーム屋ばかり。
ホテルにはレストランがあったはずなので戻ってみたが、団体客用のブッフェ・スタイルであった。
おまけにBARは閉まっている。
カフェはどこも人でいっぱい
結局、フランス・ムーレイ・アブダラー通にあるカフェでケバブとオレンジジュースの夕食。
モロッコ最後の晩にしては寂しいものである。
しばらく夜の街をうろうろして、ホテルへ。
部屋に行く前にフロントで「BARが閉まっているが、どこかビール飲めるところはないか?」と尋ねたら。
「ルーム・サービスで部屋に持っていく。カサブランカ(ビール)で1本50DHだ。何本いる?」
「2本。シャワーを浴びるから20分後に。」
「わかった。代金は持って行ったボーイに払ってくれ。」
ということで、モロッコ最後の夜は、部屋からカサブランカの夜景を見ながらビールを飲む結果となった。
こういう夜も悪くない。
ただ、As Time Goes Byのメロディーが頭から離れないのには困ったが。
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