バイバイ・インディア


寺院を出てチャンドニー・チョークへ。

























このエリアに入ると歩くのもままならない。
昔より無秩序さに拍車がかかっている。
これだけ多くの人が何を目的で集まってくるのだろう。

























歩いているとNikonのショップがあった。
Nikonのデジタル一眼とコンデジの専門店である。
D3sまで売っているが、こんなところに出店して商売になるのだろうか?

















































途中、ラッシーを飲んで休憩。









耳掃除屋






















































デリー駅に向かう途中、マハトマ・ガンジー公園があり、その中を抜けていくとガンジーの像があった。
ガンジーが暗殺されて50年以上経つ。
彼は今のインドを想像できたであろうか?彼が思い描いていたインドなのだろうか?







そのまま公園を抜け、デリー駅に到着。
特に目的があったのではなく、ここから地下鉄でニュー・デリー駅に行った。
時間もあり、ついでなので空港に直結しているエアポート・メトロの改札に行ってみた。この線は他の地下鉄との乗り入れをしていなく、独立した路線であった。
そのため従来の地下鉄からだと一旦改札を出なければならない。







































その地下鉄だが、インド人の気質で整列乗車とか譲り合うという意識は無いので、降りようとする人、乗ろうとする人が押し合いになり、たいした乗客数ではないのに乗降に手間取るのである。
数時間後に、このことを思い知らされることとなる。



























公園の外側から撮影

コンノート・プレイスに戻り、円の中心にある公園に行った。
ゲートはいくつかあるが、どれも施錠されていて、結局、周回道路を半周以上歩き開いているゲートに到着。
綺麗に整備されている公園で、仕事帰りと思われるビジネスマンやカップル、親子など多くの市民が思い思いの時間を過ごしている。
公園内は撮影禁止であった。
軍事施設や空港でも無いのによくわからないルールである。
警官も巡回しているので、無用なトラブルを起こさないためにもカメラはバッグに片付けた。
アグラで間違えて軍事施設を撮影してしまい警官に尋問されて以降も、空港や街中で撮影しようとすると警官に制止されたことが何度かあった。
空港は軍事施設でもあるので理解できるが、街中では何がダメなのかよくわからないケースもあった。

















































夕食は、昼と同じ店にした。
これがインドでの最後の食事となる。
昼と変わらずクリケットの中継をしていた。昼と同じ試合である。
何時間試合をしているのだろう。
羊のハンバーグなど、カレーではないカレー味の料理を食べ、ホテルに預けてある荷物を引き取り地下鉄に乗った。
当初はタクシーで空港に行く予定であったが、先ほどデリー駅で確認したが、エアポート・メトロで空港に向かったほうが確実で時間も20分程度で行ける。
途中の駅は3つで、値段も80ルピーとタクシーの1/6である。
こんなことであれば無理にホテルを変更する必要もなかったかな。
当初、予約してホテルでもニュー・デリー駅まで徒歩20分程度の距離である。



キングフィッシャー以外のビール












さて空港に向かうべく地下鉄に乗ろうしたら荷物の検査で引っかかった。
何が原因なのか分からないがパスポートを提示させられ、キャリーバッグを開けさせられた。
よもや地下鉄の通路で荷物を開けるはめになるとは思わなかった。
警官は厳しい顔で「ボムとかグレネード」とか言っている。
「そんなものは持っていない!」と突っぱねるが検査は終わらない。
ラッピングしていた土産物も一つひとつ開けさせられた。
土産の一つで、娘の土産用に買った卵型の真鍮の宝石箱のラッピングを開けた時、警官はこれだとばかりに調べ始めた。
私は「スーベニールだ!」と怒鳴った。
もう15分以上足止めされている。
空港へ行く時間は余裕を持っていたので問題なかったが、多くの人通りのある通路で荷物を開けさせられ荷物をかき回されて、いい加減頭にきていた。
警官も単なる土産と確認したのか「行っていい」と言った。
頭にきていた私は「これがボムか!」と宝石箱を警官につきつけた。
そうすると「ソーリー、ベリー・ソーリー」と言った。
それを聞いて私のほうが驚いた。
インド人が謝るとは思わなかった・・・あれだけ私に対して居丈高にふるまっていた警官が謝るとは。

どちらにしてもバッグの中はグシャグシャにされ、そのまま日本に帰ることになってしまった。シンガポールでトランジットだが、キャリーバッグは機内預けのまま関空まで運ばれるので整理しなおす気にもならない。







20時を過ぎているのでラッシュ時間帯は終わったと思っていたが、大間違い。ホームでは多くの人が電車の到着を待っている。人口が多いことをすっかり忘れていた。
ラッシュ状態の電車が到着すると、ホームで待っていた乗客が、ドアが開け切らないうちに左右からドアに殺到した。
当然、降りようとする乗客は、それを押しのけて降りようとする。
昼間でも乗り降りに苦労したのに、人が多い分さらにひどい。
お行儀良くしていたら乗れなくなってしまう。
キャリーバッグを引いて乗るのは不可能であるので、、カメラバッグを襷がけにし、キャリーバッグを抱いてアメリカン・フットボールのタックルの要領で突っ込んだ。
もちろん身動きできないのでキャリーバッグは抱いたままであり、カメラバッグは背中にまわり、人の間に挟まり身体が引っ張られる状態となったが、なんとか乗り込めた。
電車が動き出すと、隣の乗客は私の左肩に肘を乗せて前の客と話を始めた。
私は動くほうの手で思いっきりその肘をはたいた。
なんで、知らない奴の肘掛にされなあかんねん!
そしてニュー・デリー駅に到着。
降りる時も乗ってくる客を押し返すようにタックルしてなんとかホームへ。
いやいや疲れた。

いったん改札を出て、エアポート・ラインに乗り換えた。
こちらは乗客の少なく整然としていて普通に乗車することができた。
車両の前方上部にはどの位地を走行しているのか表示されている。
これは香港の香港島と空港を結ぶ特急と同じ構造である。もしかしたら同じ会社の車両かもしれない。
20分程度でスムーズに空港に到着。













もう何度目だろうか、空港に入る前のセキュリティーチェックを受け、無事チェックイン。

カフェでキングフィッシャー・ビールを飲んで一息。
このビールともしばらくお別れである。
シンガポール航空407便は定刻にインディラ・ガンジー空港を離陸した。



シンガポールでインドを考える

表紙へ

海外旅行目次へ