天文台とマハラジャ宮殿


風の宮殿からジャンタル・マンタルに向かう。































ジャンタル・マンタルは、18世紀前半ジャイプールのマハラジャ、ジャイ・スィン2世が作った天文台である。
天文学の造詣の深かったマハラジャは、ムガル皇帝の許可を得て、天体観測儀を造ったのである
ここで太陽や月、星などの運行を測定していたのである。
中に入ると様々な観測儀が設置してある。









一番、大きな天測儀サムラート・ヤントラ
現地時間、天測距離、子午線などを測る
傾斜角度と方向は北極星を指している。
日時計としては2秒単位で計測できる。































ジャイ・ブラカーシュ・ヤントラ
ほかの天測儀で測った結果を補足するためのもの
下の空間に入って観測する。








ラグ・サムラート・ヤントラ
サムラート・ヤントラの小型版
20秒単位で時間が測ることできる日時計




















ナリ・ヴァラヤ・ヤントラ
両脇に階段がついた傾いた二つの円からなる天測儀
太陽が南半球か北半球のどの位置にあるかを測定した








反対側








ラーシ・ヴァラヤ・ヤントラ
12体あり、それぞれが異なる角度で12の各星座に向かっている。
正確な占いをするために占星家に利用された














それぞれの天測儀には測定方法などの説明が書かれているが、それでもどのようにして測定するのかがわからないというのが本音である。
触れたから何かが動くことも無く、いわゆるオブジェである。









ラーム・ヤントラ
同じ形の2対で太陽、月、星の高度を方位を計測する






でも意外に面白いと思った。
18世紀の人がこの天測儀を使って、真面目な顔をして測っている姿が眼に浮かんできた。
私にしては遺跡を見て過去の人をイメージするなんて珍しいことである。
次は向いのシティ・パレスへ。
シティ・パレスは現役のマハラジャの宮殿である。

























門をくぐると広い中庭










ムバラーク・マハル(テキスタイル展示館)
マハラジャの衣装や宮中で使った楽器が展示してある


























ラージェーンドラ門

























ディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)












世界最大の銀製品という大きな銀の壷が2つある。
これは1902年、エドワード7世の戴冠式に出席するために、マハラジャが英国に出席するため船で運ばせたものである。
敬虔なヒンドゥー教徒だったマハラジャはこの壷にガンガーの水を入れて旅の途中でも身を清められるように船で運ばせて、毎日、沐浴していたそうである。


















































ともかくマハラジャがいかに金持ちであるかがよくわかった。






























































空港に行く時間まで早いので、市場をブラブラしながら撮影をしていく。
インド人の行動はほんとに面白い。見ていて飽きない。


































インドのコーラ、通常のコーラよりスパイシーな感じ


























































































































政治の演説会、なぜか私にも入れと腕を引かれ、少しだけ聴くフリをして脱出

ホテルに戻り荷物をピックアップして空港へ。













キングフィッシャーのデリー便はATR72。
ほぼ満席で定刻どおり離陸。約1時間のフライトでデリー到着。
今回の旅ではインドの国内線5フライト乗ったが、なぜか早発が1回、ディレイが1回。このディレイは途中の空港で時間を調整し、結果、定刻でデリーに到着した。
ほぼ予定どおりのフライトで旅程を大幅に変更するようなこともなく、ありがたいことであった。
K君によると、やはりディレイやフライト・キャンセルもそれなりに発生しているので、運が良かったということにしておこう。
若い頃のように列車やバスで何時間もかけて移動という旅はしなくなり、目安として片道3時間を越えるようであれば飛行機を選択する。LCCの台頭などで料金も安くなり、ネットで予約できるため限られた日程の中では有効な手段である。今回のインド国内線のフライト料金はサーチャージなど含めて3,000円~5,000円であり移動距離を考えれば安いものである。
ただ、セキュリティチェックが厳しいため搭乗手続きに時間がかかり早めに空港に行かなければならないのが欠点である。













荷物をピックアップしてタクシー乗り場へ。
前払制なのでチケット売り場で「コンノート・プレイスまで」と告げて380ルピーを払い領収書とバウチャーを受け取り、指定の乗り場へ行った。
そこに止まっているタクシーの運転手に乗車券を見せて「コンノート・プレイス」と言うと、「あそこは工事をやっているので入れない」と乗車拒否されてしまった。
別の運転手も「今、コンノート・プレイスに行くのは無理だ」と言うし、いったいどうなっているんだ?

先週デリー市内を走った時、チャンデル氏は「コンノート・プレイスは大きな改修工事をやっている」と言っていたし、事実、道路など大規模な工事を行っていた。
でも今もチケット売り場で何も言わず売ってくれたではないか。なんで乗車拒否されるんだ?
結局、何人目かのドライバーが「OKだ。ちょっと走りくい箇所はあるが、行くことはできるだろう。」ということでやっと出発。
コンノート・プレイスのBゾーンにあるコーラス・ホテルが目的地である。
実は、当初はメトロのラーマクリシュナ・アシュラム・マグ駅の近くの三ツ星ホテルを予約していたのだが、込み入ったエリアでトゥクトゥク以外は入ってこれない。つまり空港へ行くのにトゥクトゥクである。それはきつい。

コンノート・プレイスだとタクシーも呼べるし、地下鉄もあるからそれで空港に向かうことも可能である。
そこでジャイプールに着いた晩、ネットで予約を変更したのである。
タクシーはアスファルトを剥がした道路に乗り入れ、コーンの間をすり抜け、坂道を乗り上げるのように越えてエリア2に到着。
どおりで他の運転手が嫌がったわけだ。

2階に上がりカウンターでチェックイン、いつものようにボーイが部屋に案内し利用方法の説明を始めた。
その部屋はなかなかオシャレなデザインで、42インチの薄型テレビが壁にかけてあった。まず彼は、テレビの操作方法について説明を始めたが、メイン電源を入れてもスタンバイの赤いLEDが点灯しない。

通常メイン電源を入れるとスタンバイの赤いLEDが点灯し、リモコンでオンにるすとLEDが緑に変わり画面に番組が映るのは世界共通である。
その赤いLEDが点灯しないので、裏の配線をいじると赤く点灯するが、配線を離すと消える、要は接触不良である。
彼はテレビの説明を後にして、シャワーなどの使い方を説明して「ノー・プロブレム」と言って私からチップを受け取って出て行こうとした。
私はチップを渡さず「待て。何がノー・プロブレムや。テレビが映らへんやん。プロブレムやないか。映らないなら部屋変えろ。」と言った。
日本でホテルに泊まる時はほとんでテレビを見ないが、海外だと楽しんで見ている。まずコマーシャル、これは国の特色が出ていてとても面白い。それと、インドは女優がとても綺麗なので、映画とかドラマを見ている。
特に飲みいく場所もナイトスポットも少ないインドでは、ネットが繋がらない環境のホテルだと必然とテレビを見る時間が多くなる。



このホテルの客室廊下はオープンエア
右側は工事用ネット








それだからテレビが無いならともかく、映らないというのは問題である。
結局、彼では直せないので技術の人を連れてきて20分かかって直したのである。

さて晩ゴハン。ホテルには「BONSAI」(盆栽?)というレストランが併設されている。
階段を下りると正面には大きなモニターで、レストランというよりはオシャレなダイナーという雰囲気をかもし出しているのだが、今ひとつ垢抜けない感じである。
外でも食べることができるが蒸し暑いので室内で食べることにしたが、室内は冷房効きすぎで寒い。



















例によってキングフィッシャービールとカレーなのだが、焼きたてのナンとチキンカレーは店の雰囲気とは異なり手の込んだ料理であった。
いよいよ明日が最終日。



コンノート・プレイス

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