プノンペンの夜


16時前ホテルに戻った。
部屋に入ってもしばらく動く気力が起きなかった。
このまま部屋に引きこもっていても気分が良くなるわけでも無し、街に出よう。

































雛は自由に遊んでいる







青空散髪屋


















プノンペンは都市計画に基づいて作られた街であり、セントラル・マーケットを中心にして弧を描くように広がっている。
私の泊まっているホテルは、このセントラル・マーケットの近くである。
歩くこと約10分。

























マーケットが見えてきた、昨年より続いていた大規模な改修工事も終わり、小ぎれいな中央がドーム型になった建物である。
マーケットは区画ごとに日用品売場、食料品売場など分けられている、中央部のドーム下は貴金属などを売っている。
食料品売場には例の蟲も売っている。ここのは、シェムリアップのと違い、味付けをしていない素揚げで売っている。
マーケットに来てみたものの自分が買うわけではないので、写真を適当に撮って引き上げることにした。

























だめだなぁ、先ほどまでの光景が残っているためか、写真を撮る気力も失せているようだ。
途中でビールを飲み、ちょっと元気を回復。
そろそろ日も傾いてきた。













晩ゴハンを食べにいくため、メイン・ストリートのモニポン通を北へ向かって歩く。
地元の人が勧めるカンボディア料理レストラン「カルメッテ」まで約1km。
途中プノンペン駅前に通りかかった。

洒落たデザインの駅舎である。
ただ現在のカンボディアでは1本の鉄道も動いていない。蛇腹のシャッターから駅構内を覗くとタンク車や貨物車、列車が放置されたままである。
近いうちにシアヌーク・ビルまで再開する予定だというが、その気配は全く無い。
陽もすっかり落ち、プノンペンホテルの前を通り、200mほど過ぎたところにその店はあった。

オープンエアの建物で雰囲気は良い。
ビールと雷魚の煮物と揚げ春巻きを注文する。
まだ7時過ぎということもあり、他に客は1組だけ。
































料理の写真を撮ってどうするの?と真顔で尋ねてきたウエイトレス
ご馳走さまでした。

私が、いちいち料理の写真を撮るのが珍しいのか、「何をしているんだ?」と店員が見に来る。
料理はとても美味しかった。







食事を終えてブラブラ歩きながらホテルに戻る。







ちょっと蒸し暑く、発酵したような匂いのする街を歩いていると「旅をしている」という気分になり嬉しくなる。

明日の午後にはプノンペンを発つ。


雨の朝~旅の終わり

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