長い道のり


シンガポールチャンギ空港5時20分
乗り継ぎのジェットスター593便プノンペン行きは11時05分発。
5時間半のトランジット。
乗り継ぎといっても航空会社が変わるので荷物を引き取り、チェックインしないと行けないので一旦シンガポールに入国することになる。
荷物を預けて市内に行こうかとも思ったが、早朝、まだ街は眠っているし9時30分には空港に戻ってこなければならない。
朝ゴハンだけ食べに市内に行くにはもったないので、結局空港で時間をつぶすことにした。
機内食を食べなかったのでラクサを食べる。

これを食べると東南アジアに来たことを実感する。

















































ジェットスター593便プノンペン行きは11時05分定刻通り離陸。
約2時間のフライトでプノンペン国際空港到着。









プノンペン空港で会った素敵な少女たち





次のシェムリアップ行きの国内線は16時00分のフライト。
ここで4時間のトランジット。
小さな空港なのでフードコートはあるがここで4時間つぶすのは辛い。
それと米ドルで1$紙幣や5$紙幣がなく10$紙幣や50$紙幣しか持ってきていない。この国はリエルという通貨があるが、同時に米ドルが流通しているので米ドル払いが普通である。米ドルがレートが悪いと言うこともなく、特に旅行者が使うホテル、交通機関、食堂からツアーまですべて米ドルが基本となる。
それに物価が安いので1$や5$紙幣は必需品である。
1$=4,000Riel(リエル)であり、ミャンマーのように闇相場は無い。

空港の両替で米ドルの小額紙幣への両替は断られてしまったので、街の雰囲気を知りたいし両替もしたいので市内に出ることにした。
空港を出るとタクシーやトゥクトゥクの客引きがわんさと集まってきて客取り合戦をしている。面白いなぁ、こんな光景みるの久しぶり。

協定料金なので空港から市内まではトゥクトゥクで7$。
何処へ行ってもらうか地図を見て決めた、最高級ホテルの「ラッフルズホテル」へ。
おそらくここだと荷物を預かってくれるだろうし、両替もできるはず。
行き先を告げて乗り込み市内へ。







運転手がヘルメットをかぶって運転、けっこう振動がはげしい。
運転手と時々振り返っては「もっとチープなホテルを知っている。市内ツアーはどうだ。晩ゴハンは何処で食べる良い店ある。女はどうだ、いい女いるぞ。」と話しかけてくる、面白いけど、「今晩はラッフルズホテルに泊まるし、彼女がホテルで待っている。」と言って、ぜぇ~んぶ無視。

























首都プノンペン。
乾期で赤土が舞い、バナナが熟れて発酵した匂いがする、紛れもなく東南アジアの匂いである。
高い建物がなく、また公共交通機関が無いので渋滞がひどく、昔のバンコクのようだ。
約30分でラッフルズの前に到着、これで市内への所要時間の見当がついた。

やはりトゥクトゥクは高級ホテルのエントランスには入れない。門の前で降りて支払いをするべく10$を渡したら釣り銭が無いという。
彼の財布を見せてもらったら20$紙幣1枚と3,000Rielのみ。
「チップ、チップ」とねだってくる。嫌だが他に選択肢が無いので10$を渡し、3,000Rielを釣りとしてもらった。
さっさと小額紙幣に換えないと、空港へ戻るときも同じことになる。
ホテルに入ると、宿泊客ではないのに荷物を預かってくれ、両替も気持ち良くしてくれ、なぜかウェルカムドリンクまでサービスしてくれた。トイレで顔も洗ってスッキリ。







さすが一流ホテル、どうもありがとう。
トゥクトゥクから市内を見ていたが被写体がいっぱいで嬉しくなってくる。ただいま12時半、14時30分には空港に向かわないと行けないので使える時間は2時間程度か。
ラッフルズホテルから西に500mぐらいにワット・プノンがあり、その先にはトンレサップ川がある。2時間程度なら充分である。
それでは出発。



















今回の撮影では、いつものように自然体のスナップもだが、できるだけ声を掛けて正面から写真を撮らせてもらい、「クメールの微笑み」の写真を撮ろうと決めている。

少し歩くだけで汗が噴き出してくるが、乾期でもあり湿度が低いのはありがたい。
ホテルのロビーでガイドブックを読んで知ったのだが、このワット・プノンは、この街の名前の由来となったペン婦人が1372年に建立したことが起源となる、市内でも最も古い寺の一部である。

歩いてるとトゥクトゥクやバイクタクシーから声がかかる。
アメリカ大使館の前を過ぎて、正面には塔が。

























坂をあがると祭壇があり、多くの人がお参りをしていた。
どうやら、私は裏側から登ったようで正面には立派なナーガの階段がある。













降りて行くと象のタクシー、野生の猿は集団でいるし、屋台も多く出ている。
「これを買え」「私の子供を撮って」「象に乗らないか」とヨーロッパや東アジアと違って向こうからアクションが来るからとても面白い。























































旅の安全をお参りして、トンレサップ川に向かう。

川につくと観光船が数多く停泊しており、「船に乗らないか」とあちこちから声がかかる。





































遠くには、1973年にクメール・ルージュに破壊されて、1994年に日本の援助で修復されたカンボディア日本友好橋が架かっている。

ここでモデルを使った、日本製デジタル一眼レフのCM撮影をしていたので、横から撮影させてもらう。







ぶらぶらしていると、もう時間である。

























そろそろ空港に戻りましょうか。
ホテル前のトゥクトゥクに空港への料金を交渉したが、5$はダメ、やはり7$であった。



















カンボディアの国内線はプノンペン-シェムリアップ間のみ一日2便程度の運行でしかなく、それもベトナム航空の支援を受けての共同運行便である。
機材はフランス・エアロスパシアル社製のATR72である。ラオス航空で乗って以来である。



















おっ、これはアメリカ軍払い下げの輸送機じゃないか。

定刻どおり離陸、フライト時間は45分。

レシプロ機なので陸地が近い。













途中でスナックが配られた。パンと水のみであったが、小腹が空いていたのでありがたくいただいた。







トンレサップ湖を横切ってシェムリアップ空港に到着。











































空港から市内へはタクシー案内カウンターに行くと、私の荷物の少なさから「バイクタクシー」で充分と言われて、バイクタクシーの運転手が私の荷物を持ってバイクへ向かった。



バイクタクシーの運転手





ちなみに市内まで2$。
ホテルは市内中心部のアンコールスター・ホテルを予約してある。
バイクの前に私に荷物を載せ、私はカメラバッグをたすき掛けにして後部座席に座った。運転手はちゃんとヘルメットかぶっているが、客のヘルメットは無いのですか?
もっともあったとしても他人がかぶった汗まみれのヘルメットをかぶりたく無いし。

私は、できればバイクタクシーは使いたくなかった。
身体が近い分、勧誘がうるさいはずだと思っていた。案の定「もっとチープなホテルを知っている。市内ツアーはどうだ。晩ゴハンは何処で食べる良い店ある。女はどうだ、いい女いるぞ。」(*プノンペンと同じ)「明日はアンコールワットには行くのか。」など耳元で怒鳴るようにしゃべるのでうっとうしいことこの上なし。
10数分でホテル着。
最後にチップをくれと言うので、プノンペンでもらった釣り銭の3,000Rielを渡して丁重に引き取っていただいた。







アンコールスター・ホテル、1泊3,000円(朝食込)。Wi-Fiの使用無料。
プールもあり、最上階の5階の部屋、テラス付き。
ふぅ、やっと着いた。

ほんと、長い道のりでした。



地雷を踏んだらサヨウナラ

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