熱中症か?


明日の午後に帰国のフライトに乗るので、実質、今日が最終日となる。
今日は、朝イチでコロッセウムへ。


前回来た時もコロッセウムに行ったが、長蛇の列だったため、アッサリと入場をあきらめた。
私にとって特段関心のある遺跡ではないが、行っていないとスタンプ・ラリーの一番最初のスタンプをもらっていないようで落ち着かないものである。

ガイドブックには、ローマ・パスを持っていると専用入り口から待たずに入場できるという記述があり、昨日のマッシモ宮で使った入場無料になる2施設特典の残り一つの施設をコロッセウムで使うことにした。
8時半過ぎに到着したが、すでに多くの人が並んでいる。
列の一番後ろは、日本人団体だった。
なんともなしに聞こえてくる会話から、新婚旅行の若いカップルと恋人同士、それに大学生風の若い男2人組の6人、今日は自由行動らしく、グループの他のメンバーと別行動でコロッセウムに来たようだ。
ツアーも後半のようで、ビデオを回したり、写真を撮り合ったり、昨日の晩ゴハンはどうだった、どこで土産物を買うかなどを相談している。
なかには的外れな話もあり「それは違うよ」と言いたくなったが、私も20代の頃は彼らと同じだった。
好奇心いっぱいで旅をして、知らない土地に行けば感動し、若さ故に見当違いの行動もやらかして旅の経験値を上げていったのである。
私は、彼らの「若さ」が羨ましいのかもしれない。
再訪して、前回行っていない名所に行き、訪問証明のスタンプを押すような旅は、好奇心や感動からはほど遠いものがある。
その彼らからは私はどのように見えるのだろうか?
Tシャツにカーゴパンツにサンダル姿、カメラバッグを右肩に、左肩には一眼レフ、日焼けしたオヤジが一人。
彼らに聞いてみたかったぞ。
9時、後ろはかなりの列ができている。

門が開き、入場券売り場まで行くと左手に「ROMA PASS」と垂れ幕の下がったゲートがある。
そちらに向かい、パスをセンサーにかざすとゲートが開いた。
なるほど、これは早い。
ほとんど一番乗りである。
私の前を歩いている人たちは、同様にパスで入場した人ばかりである。













外側階段を上り、内側に入るとコロッセウムが一望できる。
いままでも他の土地でコロッセウムの遺跡は見たことはあるが、ここは本家、スケールが違う。
競技場の下にあたるエリアでは控室などが見える。
客席も、数万人が収容できる規模である。


























案内に沿って一週回ると出口に着いてしまった。
もっと見るところが無いかとルートを確認したが、他に行くとこもなさそうである。
写真撮りながら歩けばこんなものかな。



















ブルース・リーの映画の「ドラゴンへの道」か「ドラゴン危機一髪」だったかな、ラストの格闘シーンはここだった。































コロッセウムを出て、隣のフォロ・ロマーノへ。
こちらはローマ時代の行政エリアの遺跡である。
ここもパスで入場。



























































































ガイドブックの遺跡の説明のとおり歩いていたが、暑いのと広いため、出口に着いた時にはバテバテであった。
用心して水分を充分に取っているが、それでも取った以上に身体から蒸発しているのではないだろうか。













地下鉄に乗りスペイン広場で降りて、昨日のポポロ広場へ向かった。
この広場の一角にあるサンタ・マリア・デル・ポポロ教会にはカラバッジオの作品が2点収蔵されている。
昨日、このことをスッカリ忘れていて素通りしてしまったので再訪することにした。
今回、パレルモから始まって、多くの美術館、博物館に入館したが、日本と違いどこも空調はなく、外光も厳密に遮光はしていない。
湿度の低いイタリアならではなのか。
また、特別な作品を除いて撮影可である。
特に絵画系が好きな私にとっては、日本でなかなか見ることのできない作家の作品を数多く見ることができて満足であった。





































































































































テルミニ駅に戻り、正面のディオクレティアヌスの浴場跡と、その敷地に位置するローマ国立博物館に行った。
ここは、昨日行ったマッシモ宮とセットの博物館である。









































































そして、そこから歩いて10分。バルベリーニ宮(国立古典絵画館)へ。
この建物は大規模な修復工事中であり、展示スペースも限られている。
ラファエロの恋人の肖像画など見て歩いていると、脂汗が出て眩暈がしてきた。
部屋にあるソファに座り、眩暈が治まるまで下を向いて休んでいた。
数分して汗も引き、眩暈も治まったので水を飲んで落ち着くのを待った。
「これは、軽い熱射病だな。」と自己診断。
旅の疲れと、帽子かぶっていたとはいえ、炎天下の中、歩き回っていたのだから無理もない。







タクシーでホテルに戻り、ミネラルウォーターを飲み干して昼寝。
ともかく身体を休ませることが一番。


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