カプリ島へ


快晴。
カプリ島行きの船は、数社が運航している。

























観光シーズンのピークでもあるので、15分間隔ぐらいで出港していく。
私は15分後の高速艇の切符を購入し乗船。


船内のシートに座る乗客は、はまばらで、デッキの席の取り合いをしている。
この天気と海の蒼さであれば、デッキで風に吹かれて行く方が数倍気持ちが良いに決まっている。













船は約45分で、カプリ島に到着。

カプリ島と言えば「青の洞窟」、その洞窟の中は、海がエメラルドブルーに輝いているという、ぜひ見てみたい。







青の洞窟ツアーの桟橋に行ってみると掲示板にアナウンスが書いてある。
「高潮のために青の洞窟への入場中止になりました。」
これだけ天気が良くて、海が穏やかなのにダメなのですか・・・高潮だから洞窟の入り口からボートが入れないのだな。
残念。
これは「次来た時は入れてあげる。」という、島からのメッセージと受け取ることにしましょう。

気を取り直して、船で島を半周するツアーを申し込んだ。
10数人乗せた船はティオニア海へ。













けっこう揺れるけど、蒼い海と青い空、とても気持ちが良い。
船は島の観光ポイントを巡っていく。































船が一つの岩礁に近づき止まった、その岩の隙間では海がエメラルドブルーに輝いている。
船長曰く「like a Blue Cape!」
なるほど、こういう色なんですか。











































島の裏側に到着、そしてUターンして港へ、約1時間のツアーだった。



















港から島の中心部ウンベルト1世広場までは、標高差があるため徒歩では無理なので、フニクラーレ(ケーブルカー)で行くことにした。
しかし、乗り場は長蛇の列、結局30分待って乗ることができた。







5分ほどで広場に到着。
ともかく半端じゃない観光客の数、私もそのうちの一人なのだが。







広場からアナカプリ地区へ向かうマイクロバスは、人をかき分けるように走っている。

ここの特産もレモン、オレンジジュースにレモンかき氷、爽やかな酸味がとても美味しい。







海を見下ろしながら、1本道を西へ歩いて行く、多くの土産物屋が並んでいる風景はアマルフィや京都の清水坂と同じである。
途中の広場から海を撮っている時、日本人のパックツアーの団体と遭遇。































20人ぐらいだろうか、新婚旅行組も含むであろう若いカップルばかりである。最近、旅先で見かける日本人ツアーは、家族や年配者が多く、こんな若いカップルのみの団体なんて久しぶりである。
最近、日本人の若者が旅に出なくなったと統計にも出ているので、ぜひ旅を楽しんで欲しい。
「夏休み、イタリアへ一緒に行かないか。旅費はボクがバイトで稼ぐし。」なんて誘えば、それだけで彼女を口説けそうだし。































そのまま西に歩いて行くと左手に登って行く道があった、地図を見ると九十九折りの坂道、終点はちょっとした広場になっているようだ。
そちらに行ってみますか。







両側には、大きな家が並んでいて、時折、犬の散歩をしている地元の人をすれ違うぐらいである。
昼過ぎの一番暑い時間帯だ、他に歩いているのは観光客ぐらいなものである。







途中の家の表札は「no ploblem」・・・なんだこの家は。

ミステリ-によく出てきそうな閉ざされた山荘、「カプリ島殺人事件」はありそうな話。







歩くこと20分、道の終点は、広場ではなく、大きな家でした。
途中、良い景色を見ることができたので良しとしておきましょう。





































適当に店を冷やかしながら、フニクラーレで港へ戻った。
15時30分の船を予約して、海岸沿いを歩くと海水浴場がある。
足を海につけてみたら、ちょっと冷たい。
でも、この島に来た人たちにとっては、この陽の光と、この海で水と戯れることはバカンスの重要なポイントなのだろう。
私も泳ぎたいけどね、一人では難しいな。











































船の時間まで、撮影しつつブラブラ歩いていると、日本人のツアー団体に何組も会った、先ほどの若いカップル団体だけでなく、年配の方なども混じったツアー団体もいる。
「これだけ日本人が来ているんだ。」と、最近、これだけの規模の日本人の団体ツアーを見かけることが無かったので、思わず言葉がでてしまった。
おそらく午前にカプリ島に着いて、5時前にナポリに戻るには、15時30分の船は、ちょうど良い時間なのだろう。

帰りの船は、水中翼船なのでデッキは無し。
船内のシートに座って出港を待っていると、隣にツアー客の男性が座った。
私ぐらいの年齢で一人で参加しているようだ。
その男性は、ツアーの旅程表を出して見ている、表紙には「イタリア周遊9日間」のツアー名称が記されていた。
「9日間ということは実質、イタリア滞在は7日間か」と見るとも無しに、その男性の冊子を見ていたら、ページをめくり始めた。
初日はローマに着いて、乗り継いでミラノ泊、そこからベネチア、フィレンツェと周りナポリへ、明日ローマに戻って、ローマ(バチカン)を観光して翌日、日本へ帰国。
「イタリアの主要観光地を押さえたツアーだな」と思い眺めていた。それが、忙しいツアーだとか言うつもりは毛頭無く、私の今回の旅、パレルモに3泊、車中1泊、ナポリ4泊、ローマ3泊というのは贅沢な時間の使い方なんだなと認識したのである。
4日続けて、サンタ・ルチアにサンセットを眺めに行くことは贅沢なことである。

さて、ナポリに戻りましょう。


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