アマルフィへ


アマルフィは、日本では映画で有名になったが、ソレントからサレルノまでの約40kmの海岸線がアマルフィ海岸と呼ばれ、ヨーロッパの人達にとっては有名なリゾート地である。

アマルフィは、その中心に位置する街である。

ナポリからアマルフィ海岸の入り口のソレントまでヴェスーヴィオ周遊鉄道まで1時間10分。
この鉄道は私鉄である。


日本では私鉄は珍しく無いけど、ヨーロッパで私鉄を利用するのは初めてである。
そもそも、私鉄そのものが少ないのではないのか。
観光保存鉄道などの私鉄はあるが、日常で利用する私鉄には乗った記憶がない。
落書きだらけの電車は、夏休み且つ土曜日ということもあり、ほぼ満席でナポリ・ガリバルディ駅を出発。

ソレントに到着。













日本人には「帰れソレントへ」の民謡で知られているかな。
ソレント駅前からアマルフィ行きのバスに乗車。
こちらも満員で出発。


崖沿いの道を右に左に振られながら、ぎゅうぎゅうの満員のバスで揺られるので、酔う人が何人も出てくる始末。
それに、高いところを走っているので結構恐い。







そして崖沿いの道を揺られること2時間。
終点アマルフィに到着。







ナポリ駅を8時30分に出発して、アマルフィ到着が12時前、けっこう疲れた。
船のほうが楽だったかな。
アマルフィが中心と言っても、この街は崖にへばりついて家が建っているぐらい規模で街というより村ぐらいの規模である。
そこへ観光客が押しかけているので道路や駐車場の混雑も半端ではない。
ともかくカフェで休憩。

お勧めのバゲットは、高い割にはたいしたことが無かった。













まずは街の中心部のドゥオーモへ。
塔や正面のモザイクなど、絵になる建物である。

























階段を上り、左側の入り口から入る。
回廊を抜けると博物館、このドゥオーモの歴史の展示である。































そして教会へと続く。
今回の旅でも何度目の教会なるだろう。
静寂の中に身を置くと、異教徒である私でも自然に神に祈っている。





































ドゥオーモを出て、メインストリートを北へ、両側には土産物屋、レストランが並んでいる。

























レモンが特産ということもありリモンチェッロやレモンのデザートなど多く売られている。
私もアマルフィ産のリモンチェッロを1本買った。
数百メートルも歩いたら街はずれ。

















































そこから脇道に入っていくと、細い階段の登り坂があった。












































どこも細い階段道で上まで続いている。
お年寄りにはきついでしょう。






































急な階段を登り切り、高台から街を見下ろす。
ドゥオーモの塔が眼下に見える、一汗かいたよ。
階段を下りて、次は海岸に向かう。



















カラフルなビーチパラソルが並ぶ海岸、思い思いのバカンス。
アマルフィで泊まって、海も見ながらのリゾートの一日も良いな。
ただし、一人旅では寂しいので却下だな。









































































16時前、またバスに乗ってソレントへ戻り、ナポリに到着したのは19時。































そのままR2のバスに乗りトレド通りへ。
夕陽に照らされている王宮広場を抜けてサンタ・ルチアへ。

















































頬に冷たいものが・・・雨だ。
この時期の南イタリアで雨が降るのか?
雨はパラパラと降ってすぐ上がった。
朱に染まった空、そこに虹がかかった。
シャッターを切りながら、唸るしかなかった。
「まさに『ナポリを見て死ね!』だな。」





























































さて晩ゴハン。
今宵もめぼしい店は閉まっている。
その中でチェーン店の「イル・ポモドリーノ」へ。
店内は洗練されたディスプレイで家族連れも多い。



























ハウスワインは無く、この日はD.O.Cのハーフボトル、料理はナポリ名物の揚げ物Sfiziとシーフードリゾット。
味はそこそこなのだが、量が多い、2人でちょうど良いぐらい、食べきれず残してしまった。
「明日は日曜日、カプリ島へ行こう。リゾート地だから船もそれなりの便数が出ているだろうし。」
食後、リモンチェッロを飲みながら、明日の予定を考えていた。


紀元79年8月24日 へ

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