旅の終わり


16時のフライトなので、宿のオヤジの「空港へは30分ぐらいでつくが、道路事情もあるので1時間はみておいたほうが良い。タクシー代は700SPぐらいだ。」という忠告に従い13時に出発と決める。














最後、市場に行き、土産物の買い出し。
デーツ、オリーブの石鹸、ピスタチオなど。
3日間、よく歩いた。
充分、満足。






































13時、タクシーをひろって交渉。
800SPで折り合いがつく、こで財布の中のシリアポンドは300SP残る。
出国税は200SPなので、ほぼ使い切る計算になる。
約40分で空港に到着。

まだ出国審査場に入れないのでロビーで待つことになる。
本を読んでいると青年が話しかけてきた。
私の文庫本をさして「どういう読み方をするのだ?」と聞いてきた。
私は右上を指差して、ここから縦に読んでいくと読み方を説明した。
彼はいたく感心して、「いろんな文字(漢字とひらがな)が混ざっているのはどういうことか」と、さらに質問してきた。
これを英語で説明するのはとても苦労した。
おそらく彼にとって初めて見る文字なのだろう、とても興味を持ったみたいである。
日本人でアラビア文字は右から読むと知っている人はどれだけいるだろう。
彼は搭乗時刻になったのか荷物を持って立ち上がった。
「とても知的な話で面白かった。ありがとう。」と言って去っていった。
こちらも楽しかったよ。

そして出国審査のゲートに入った。
そこの表記を見て驚いた。
AIRPORT TAX 1,500SP(3,750円)
「えっ!? 200SPじゃないやん!」
ヨルダン・シリア・レバノン編の歩き方に載っているいろんな料金はことごとく違っていたが、とどめだった。
両替の窓口は手際が良かった。
私は小銭も含めて手持ちのSPを全部出すと、あと米ドルでこれだけいると直ぐ教えてくれた。
上手くSPを使い切ったと喜んだが最後の最後にこういうことになるとは。
しかたがない手持ちの20数ドルを両替して払った。













今回の旅はよくボラれたけど良かった。
長年行きたかったペトラとパルミラの遺跡、ダマスカスの旧市街。
この厳しい風土の中でキリスト教やイスラム教の宗教が、この土地で人が生きるためには必要であるということを実感できた。
アカバから見たエジプト、イスラエルそしてヨルダン。
そのイスラエルは今もガザ地区やヨルダンと紛争を続けている、あの時見た平和な光景の向こうには戦争がある。
その現実を知った旅でもあった。


飛行機に搭乗する直前、いつものようにつぶやいた「そうさ、また来るさ。」

2008.8.13〜24




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