何もしない時間


宿の縁側でビールを飲んでいる。























































竹富島での過ごし方は何もしないこと。
とは言っても、午後早い時間から呑んでいるわけにもいかないので、集落をブラブラと。狭い集落なので何所に何があるかは知っているが、新田観光の牛車は今日は休み、その裏の道に入った。
この道は今まで来たことがなかったなと思い歩いて行くとガソリンスタンドがあった。
「そういうことだったのか」
島内を走る車はここで給油していたのか。
どうやら週3日昼間2時間程度の営業である。
車は燃料がないと走れない、当たり前といえば当たり前のことである。
車検や修理はやはり石垣島まで車を運んでいるのだろう・・・たぶん。














4月20日の水曜日、GW前の平日にもかかわらず意外と観光客が来ている。
緊急事態宣言が解除され、外出規制が緩和されたので人が動き出したのだろう。
ただ、海外に行くにはまだハードルが高いため、国内旅行が主になる。
そういう私もこの1年で3度目の八重山行きである。
2019年以前は海外が年数回、八重山は年1回というペースだった。
GWは多くの人が動くであろう。













宿にもどり縁側でくつろいでいると、宿の4歳になるお孫さんが保育園から戻ってきたので一緒に遊ぶ。
その時、宿泊客の1人の女性が私に話しかけてきた。
「以前もここでお会いしませんでしたか?」
「えっ!?・・・もしかして名古屋の方でしたっけ?もう1人いらっしゃいませんでしたか?」
「そうです。一緒に来ています」
「たしか私が名古屋で働いていたころでしたから4年ぐらい前になりますか」
「そんなに経ちますか」
もう1人の女性も縁側に来てすぐ私のことがわかったとのこと。
示し合わせたわけではないのに珍しいことである。
新田荘は旅行サイトでは予約できないため、常連が多い。
とはいえ、やはり珍しいことである。

お2人は毎年もずくを取るために竹富島来ており昨日は大潮で宿のお孫さんと一緒に沖まででてもずくやシャコ貝を採取していたとのことである。
それこそ大潮で遠くまで採取にいけたのこと。
段ボール4箱分で名古屋まで送りご自宅で加工するとのこと。
夕食には、そのシャコ貝はキュウリとの酢の物になって供された。
夕食後、西桟橋に行ったが、この天気では夕陽はまったく見えず。



















日没時間に女性2人とお孫さんが一緒に来た。
2人は竹富島に来て5日目だが今回は朝焼けも夕焼けもまったく見ることができていないとのこと。
沖縄の梅雨入りはGW明けのため、この時期は安定しているはずだが与那国といい八重山といいハッキリしない天気が続いているようである。
暗くなるまで桟橋でお孫さんと遊んでいた。
縁側に泡盛を持ち出して一杯やっていると、若女将がアイスペールに氷とポットに水を入れて持って来てくれた。
ありがとうございます。



















ここでは部屋には荷物を取りにいくのと寝るときにしか行かず、ほとんどこの縁側で過ごしている。
最終の石垣行きの船も出て、島は静かになった。
島民や宿泊客のための店も夜間営業を再開して日常に戻りつつある。
私はこの時間から翌朝までの島時間が好きである。


離島の朝

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