データが消えた!


午前4時過ぎ(日本時間で午前11時過ぎ)時差ボケで、やたら早い時間に目が覚めてしまった。
身体は疲れているはずなのに、まだ日本時間を引きずっている。
今日の予定は、午前中に文化科学宮殿に行き、その建物の中にある科学技術博物館へ。
その後、展望台で、その後、軍事博物館へ。
その3つを回った後、旧市街広場へ行こうかと予定をたてていた。







まずは科学技術博物館へ。









科学技術博物館のシンボル

ここは、車から家電、発電施設から飛行機まで、ともかく何でも展示してある。
入場料(14plz)を払い、受付の爺さんのいい顔を撮らせてもらい展示場へ。
建物そのものが大きいので展示室も多く、ここは車、ここはオーディオ、ここは家電、ここはコンピュータとなにもかも展示してある。
いや、面白い。
特に東側時代の工業製品が、無骨なデザインで見ていて飽きない。
車もワルシャワ、ポーランドフィアットなど1950年代のデザインが素敵である。
カメラはビューカメラのみの展示で、35mmのカメラは一台もなかった。
東側の時代は東ドイツやソ連製のカメラが流通していたため、自国では生産していなかったためであろう。
1時間あまり楽しんだ後は、隣の展望台へ。



チケット販売窓口













エレベーターガール健在


窓口で入場券(18plz)を購入し、エレベーターへ。
展望台は30階、ちゃんとエレベーターガールがいる。



正面のビルはホテル・メルキュール

















地上300mの回廊が展望台として開放されている。
簡単に金網を張っただけの吹きさらしである。
































ワルシャワには、これ以上高い建築物が無いため、遠くまで見渡せる。
天気は晴れており、遠くまで見渡せる。
ランドアバウトの交差点はジオラマのようである。














展望台を降りて、次は軍事博物館へ。
文化科学宮殿から徒歩で10分ぐらいである。

























入り口を入ると左手にMig29(NATOコードネーム:フルクラム)戦闘機が目に入った。
「おお、カッコイイ!」



Mig29(フルクラム)





戦闘機、戦車、ミサイル・・・兵器は全て相手を殺傷する目的で作られたものであるが、その目的のために特化したシンプルなデザインは美しいものである。
願わくば、一度も血をながすことなく退役してほしいものである。
広い中庭には古い大砲から、第2次大戦時代の戦車、戦闘機、ミサイルから輸送車、ヘリコプターまで所狭しと並べてある。





































すべて1台の戦車(M4シャーマン)を除き、すべて東側(ソ連)で生産されたものである。
そして、それぞれに解説プレートがある。
右には迷彩色のMig21(NATOコードネーム:フォックスバット)が。
近づいてみると、Mig21であるが、翼には空対空ミサイルを装着するためのガイドレールがあり、先頭のレーダーコーンの形状も少し違い、ビトー管も2本ある。
説明プレートを見るとMig22となっている。
変だなぁ、Migは15、17、21、23など奇数を使うので、偶数というのは無い。
おそらくMig21はミサイルを搭載できない戦闘機なので、それをミサイルを装着できるように攻撃機に改造したのであろう。



Mig22(Mig21改)

その奥にはMig21、原型飛行が50年以上前の機種であるが、今でもベトナム軍などで現役で使用されている戦闘機である。
Mig21が一番活躍したのは1960~70年代であり、ベトナム戦争で北ベトナム軍の最新鋭機として前線に投入され、アメリカ軍のF4ファントム、F5EタイガーⅡと戦闘を繰り広げたのである。



Mig21(フォックスバット)



















どうもバイクの調子が悪いようだ

しかしまぁ、よくもこれだけ集めたものである。
たぶん東側時代はワルシャワ条約機構だったが、東側が崩壊したのち、NATOに所属することになり、それまでの東側の兵器はすべてお払い箱になったのであろう。
そのためなのか1990年以降の兵器は展示されていない。










































また博物館の入り口にあたるところにはソユーズ30号の帰還船が展示してあった。
レプリカでなく本物の帰還船であり、説明文を読むと1978年に打ち上げられ、初めてポーランド人が宇宙飛行士として乗り組んだと書いてある。
船に触れてみる。少しだけ宇宙に触れた気分になった。














軍事博物館の後は、中央駅にあるHRC(ハードロックカフェ)に寄り、ピンバッジを購入。
友人にピンバッジ・コレクターがいるので、その友人からの依頼である。













そして王宮前広場へ、広場でスナップ撮影した後、昨日行ったカフェでランチ。
そしてホテルに戻り、午前に撮影したデータをiPadに移すことにした。

今まで、撮影データのストレージにはネットブックを利用していたが、この春、WindowsXPのサポートが終わり、買い換えを考えていたら、6月に娘がiPadをプレゼントをしてくれた。
私が撮影データのストレージで使うこと知っていたので64Gタイプをプレゼントしてくれたのであった。50Gは未使用状態なので容量は充分にある。
昨晩までのデータはすでにバックアップ済みである。
SDカードをiPadに繋ぎ、データを読み込ませようとした時、iPad内にある他の撮影データを削除して、今回の旅の分だけにしようと、「データを削除する」をタップした。













すると「データの削除完了しました」との表示が、モニターには写真が残っている。
「まさか?」と思いSDカードを確認するとデータが全て削除されている。

一瞬、頭の中が真っ白になった。

いままで、人に「旅行中、失敗した写真のデータの削除などは絶対にしないこと。間違えると必要なデータまで消してしまうから。」とあれほど言っておきながら、当の自分が操作ミスで300カットのデータ、すべて消してしまった。

iPadに入れる前だったのでCloudでバックアップもできていない。
私のカメラはシングルスロットなので、バックアップカードもない。

しばらく放心状態だったが、しかたがない。
撮りなおせる場所は撮りなおすか。
午後からは郊外に行こうかなとも考えていたが、もう一度やりなおしである。

でも撮りなおせない写真・・・
科学技術博物館の親切な爺さん
ハードロックカフェの売り子のお姉さん2人組
王宮前広場でパンダの着ぐるみを着て、女の子をナンパしていた彼(?)
グラスタワーの外壁を頂上から命綱のみで降下して窓を清掃していた清掃人達
カフェでモデルになってくれたお姉さん
・・・みんな、さよなら。

ちなみにこのページでアップしている写真は、すべて午後から撮りなおした写真である。



再度、ワルシャワ市内巡り

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