SUNSET DANCE

昼食後、カニャークマリ駅に行った。

トリヴァンドラムまでバスだと4時間、鉄道だと2時間で行けるとのこと。
ホテルから駅まで数百メートルなのでバスターミナルへいくのと時間はさほど変わらない。
今回、まだ鉄道に乗っていないので、鉄道での移動も良さそうだ。

駅に近づくと建築途中の大きなビルが見えてきた。
建築途中というより、建築を止めてしまった感じである。
壁面とかかなり痛んでいる。
資材も地面に積んだままで、隙間に雑草が生えている。
その前を通りかかり、何気なくビルを見ると、驚いたことに１階はテナントが入り営業しているではないか、未完成でいつ崩壊してもおかしくないのに。
あまりにも驚いたためか、その店の写真を撮るのを忘れている。
たしか銀行だったと思う。

その向かいにカニャークマリ駅がある。
きれいな駅である。
列車の発着が無い時間帯のためか、ほとんど人はいない。
時刻表を見ると、トリヴァンドラムに行く列車は5時30分と11時の2本である。
11時の列車にのると、13時に到着する。
せっかくなので明日の切符を買おうと窓口に行くと、「予約は無い、当日売りのみ」と一言。
しかたがない、でも4時間バスより2時間列車の方が楽だよな。
列車で移動しようという気分になり駅を出た。

野良山羊もあちこちに

次は教会へ。
昨日から気になっていたのである。
朝はうるさかったし。
インドらしくないと言っては変だが、ゴシック様式の白い教会はまわりの風景から浮いているように見える。
教会の前の広場に出て写真を撮っていると、子ども達が集まってくる。
何カットか撮らせてもらい教会の中へ。

教会の中は椅子も机もなくガランとしている。
祭壇には磔のキリスト像が祭ってあるが、正面はマリア像である。
マリア信仰は、女神信仰からきているとも言われる。
この村の名称の由来は女神クマリ（処女神）からきている。まさに女神信仰である、それでマリア様なのか。

教会から海に行こうと、道を曲がると、そこはカラフルなエリアだった。
どの家も様々な色で塗られている、また、走ってくるオートリキシャも白と青に塗り分けられている。
なんなのだ、ここは。

また礼拝堂も鮮やかに塗り分けられている。
そして歩いて行くと、いくつも礼拝堂がある。
なんとも面白いエリアである。

突然、声がかかり呼び止められた。
何だと思い、声の方向を向くと、漁から戻ってきた漁師が私の方を見て魚を持ち上げている。
そういうことか、気持ち良く１枚撮らせてもらった。

ちょっと陽が翳ってきた。
沐浴場の近くの砂浜では多くの人が水遊び（沐浴？）をしている。
水遊びには肌寒いと思える気温だが、みんな楽しそうに遊んでいる。

特に若い女性グループがハイテンションである。
グレーのパンジャビドレスの女の子が、回りの友人を次々と水の中に引き込んでいる。
もうみんなグシャグシャ。
みんなほんとに楽しそうだ。

その後も海岸沿いをブラブラしながら、写真を撮っていた。
空は曇ってきて、夕陽は昨日同様無理かなという雰囲気である。

しかたがない、ビールでも飲もうとHOTEL SEAVIEWに向かった。
扉を開けて、カウンターに座ると、バーテンダーが「昨日一緒にいた彼女はどうした？
振られたのか？」と聞いてきた。
この台詞、昨年のモロッコでのフレーズと同じ（苦笑）。
まったくよく見ている。
「彼女はトリヴァンドラムに行ったよ。」とだけ答えた。
ビールを飲みながら棚のインド産ウィスキーを撮っているとバーテンダーが「写真を撮ってくれないか。」と言ってきた。
「いいよ。でもプリントはできないよ。」と言うと、「E-mailで送ってほしい。」と、そうだ何でそんな簡単なことに気づかなかったのだろう。
「わかった、日本に帰国してからになるけど良いか？」
「かまわない。」
彼を撮ったら、もう一人撮って欲しいと言ってきたので、彼の写真も撮り、最初に声をかけてきたバーテンダーとメルアドを交換した。

ビールを飲み外に出ると、空は鮮やかなオレンジ色に染まっていた。
こいつはすごい。
見事な夕焼けである。
空が踊っている・・・SUNSET DANCE!

陽が落ちても、まだ記念撮影中

明日はアレッピーへ。
水を巡る旅は続く。

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