パレルモの街


HOTEL MEDITERRAEO。
部屋も広くて良かったが、泊まっている人が少なそうだ。
80室ぐらいありそうだが、キーボックスを見ると10部屋ぐらいしか宿泊していないのでは。
コールドビュッフェ形式で結構ボリュームのある朝食を食べた後、街に出ようとフロントにキーを預けた時、フロントのオヤジが私に「カメラを肩からかけてはいけない。首から提げなさい。そうでないと引ったくりに遭う。」と真顔で言った。

私は、カメラバッグはたすき掛けにしていたが、カメラはいつものように左肩から提げていた。
正直、D300と18-200のズームの組み合わせは重いので、首から提げるのは嫌なのだけど、治安が良くないということなので素直に忠告に従うことにした。







まずは距離感を掴むために、ホテルからパレルモ駅まで歩くことにした。
昨晩、タクシーに乗った感覚だと1.5kmぐらいだろうか。
地図を見る限り主要な場所は、徒歩で行けるぐらいコンパクトな街である。













ホテルの近くの教会に寄り、旅の安全を祈った。
メインストリートのローマ通りを駅に向かって歩き始めた。













朝から日差しが強いが、湿度が低いので陰を歩いている分には、さほど暑さを感じない。光と影のコントラストが強いので、昨年のイベリア半島と同様、撮影する際には、被写体の明るさに気をつけないと。
ランドマークでもある郵便局、サン・ドメニコ教会と過ぎて、自転車屋ばかり並んでいる通りに寄ったりして20分弱でパレルモ駅に到着。
これで、大まかな距離を掴むことができた。































シチリアは地中海最大の島である。
シチリアについては、「ゴッドファーザー」「マフィア」や「イタリアの先っぽ」ぐらいの貧困なイメージしか持っていなかったのだが、調べてみるとローマ時代から文明の十字路と呼ばれるほどの要衝の地であることがわかった。
マフィアとの抗争は終結したが、北イタリアと南イタリアとの所得水準の格差、失業率の高さなどで治安が良くない。
特に、無防備でお金を持っている旅行者が狙われやすい。
私は、今回の旅で10回以上「カメラは首から提げろ。」の忠告をもらった。





























































パレルモ中央駅から旧市街へ。
クアットロ・カンティという四つ辻に向かう。4つの建物の壁面にそれぞれ彫刻があり、ここが旧市街への観光の起点となる。




















まだ、9時前だというのに、この周辺は多くの観光客で溢れている。
教会も集中して建っている。



















まずは、ノルマン宮パラティーナ礼拝堂に向かう。
12世紀にノルマン人が築いた王宮の中の礼拝堂であり、パレルモ最大の遺産で必見、とガイドブックには書いてある。
つまり京都に来たら、金閣寺や清水寺は必ず行きなさいと同じかな。
と、切符売り場に行くとすでに団体ツアーが多く押しかけている。
階段を上がり礼拝堂へ。





































中に入ると見事なモザイク画が一面に描かれている、正面には聖ペテロと聖パウロを従えたキリスト像、ほかにもダビデ、ソロモン、ザカリアなど新約、旧約聖書に出てくる預言者が描かれている。
これは見事だ、宣伝に偽りなし。
この旅でもこの先「キリスト教」「ローマ神話」に関わる教会、遺跡など数多く行くことになるであろうから、さい先の良いスタートである。
その後、3階は時間ごとに団体でお姉さんが案内してくれるのだけど、イタリア語なのでさっぱりわからない。





























































礼拝堂を出て今後はカテドラーレへ。
ここの天井画の聖母昇天の見事である。






































空気が乾燥しているので、ともかく水がほしい。
昨晩ローマ空港で水を買って以来、パレルモで初めて水を買う。
500ml1ユーロ(115円)ほぼ日本のコンビニで買うのと同じ値段、これはありがたい。
1日2〜3本飲むから結構な出費となるので、これが一つの基準となる。





































カテドラーレから路地裏を抜けていくと市場に出てしまった。










































































































魚屋の泳いでいるようなディスプレイが面白い。
元気なオバサンにあったりして、市場を抜けるとカフェで一休み。
ビールとライスコロッケ。
このコロッケ、日本のおにぎりの2個分もありそうな大きさ。
すっかり満腹になってしまった。







そろそろお昼。
だいたい14時から16時半までは街は午睡の時間、この炎天下のなか歩いているのは観光客である。
私も、スイカのジェラートを食べたら、いったんホテルに戻り休憩にしましょう。


















































時差ボケのせいもあり、13時頃にホテルに戻り午睡、起きたら16時。寝過ぎ。
なんとなく身体がだるくてこのまま寝ていたいが、ここで動かないと時差ボケは解消されない。
さて、また街に出ますか。



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